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【七隈線】天神南~博多の開業から1年 沿線の街に変化 新幹線通学の学生は3.5倍 学生アパート建て替えも

2024年3月27日 18:05
【七隈線】天神南~博多の開業から1年 沿線の街に変化 新幹線通学の学生は3.5倍 学生アパート建て替えも
七隈線延伸1年で変化が

地下鉄七隈線の天神南と博多の間が延伸開業して3月27日で1年です。乗客は大幅に増え、沿線のまちでは住宅事情にある変化が起きています。

■元木寛人フィールドキャスター
「いま博多駅のホームに電車が到着しました。中には旅行客でしょうか、キャリーケースを持つ人の姿もみられます。」

福岡市地下鉄七隈線の天神南から博多までが延伸開業し、27日で1年がたちました。七隈線は、福岡市の南西部と都心部を結ぶ路線です。

延伸部分が開業したことで、博多駅と直結し利便性が向上しました。

■賀茂駅から
「博多駅に一本で行けるのでありがたい。」

■薬院大通駅から
「少し前までは天神から乗り継いでいたので、便利になりました。通勤がすごくスムーズになりました。朝はどうしても混み合いますね。」

福岡市交通局によりますと、今年度の七隈線の1日あたりの乗客数は12万2800人と、過去最多になる見込みです。

■元木フィールドキャスター
「七隈線の七隈駅です。最寄りにあるのが福岡大学です。学生街に、ある変化が起きています。」

七隈駅周辺は学生の街ということもあり、もともと単身向けの賃貸住宅が多い場所でした。

■福岡大学1年
「(友人は)2・3人、佐賀や大分から来ている。」

■福岡大学2年
「(友人は)山口からと言っていました。新幹線か在来線に、朝早く起きて乗ってきていると言っていました。」

博多駅と直結したことでJRからの乗り換えもスムーズになり、親もとから通学できる範囲が広がったとみられています。

福岡大学によりますと、新幹線通学は延伸前の2022年度はおよそ90人でしたが、23年度はおよそ320人と3.5倍に増えました。福岡県内にとどまらず、佐賀・熊本・長崎・山口から通う学生もいるといいます。

その結果、住宅事情に変化が現れています。

■三好不動産 資産活用部・小石俊雄 さん
「もともと学生向けのアパートがあったのですが(ファミリー向けに)建て替えてすぐ満室になった。」

こちらはもともと、学生向けのアパートでした。しかし、地下鉄の延伸に合わせてオーナーが去年、ファミリー向けに建て替えました。

■小石さん
「七隈線の影響で、実家から通う方が非常に増えて、エリア的にも学生寮を取りやめて戸建てになったりということも起きています。逆に博多駅まで延伸したおかげで、ファミリー向けの物件は需要も上がってきています。」

三好不動産は今後も、ファミリー層の需要は増えるとみています。

沿線の利用者が増えることで問題となるのが混雑です。福岡市交通局は混雑緩和に向け、先週土曜日、3月23日にダイヤを改正しました。

平日はラッシュの時間帯の午前6時台から8時台に3往復、午後7時台に1往復増便しています。

また、福岡市は2027年度までに新たに車両4編成を導入する計画です。これらによりピーク時の混雑率は現在の130%から115%に改善されるとしています。