旧正月でおもてなし 小倉城や古い街並みなど外国人観光客のニーズに変化も 福岡・北九州市・うきは市
3連休の最終日となった12日、県内の観光地には多くの外国人観光客の姿もありました。旧正月の休暇を日本で過ごそうという外国人に、あの手この手のおもてなしは楽しんでもらえたでしょうか。
■宮原真 記者
「大型の観光バスがずらりと並び、多くの外国人観光客が訪れています。お目当ては北九州市の小倉城です。」
中華圏での旧正月、春節の大型連休が10日に始まりました。
県内唯一の天守閣をもつ、北九州市小倉北区の小倉城には、12日午前中、中国や台湾、タイなどからの観光客を乗せた大型バスが10台以上訪れました。
■台湾から
「台湾から来ました。きょうが最後、きょう帰ります。」
「いろいろ、とても面白いですね。(城が)好きです。」
■タイから
「別府(大分)、福岡、北九州(に行った)。ラーメン、からあげ、たこやき、焼き肉(を食べた)。おいしかった。すべてが私と友達にとって最高だった。」
■小倉城武将隊・長岡佐渡さん
「春節の時期になって明らかにお客さまが増えておって、我々も皆さんにとっていい思い出を作っていただくのが大切なので、一人一人にすてきな思い出を持って帰ってもらえるよう尽力したいなと思っておりまする。」
■長岡さん
「Welcome to KOKURA Castle!」
外国人観光客の思い出作りのために、小倉城が力を入れているのが「体験型」のおもてなしです。
■長岡さん
「言葉の壁があるので、言葉が必要ないコミュニケーション、直感的に楽しんでもらえることをやってもらえばと考えておりまする。私を見て楽しんでもらえるのであれば、私は喜んで練り歩こうかと思うておる。」
小倉城の中にある「なりきり体験」コーナーでは、ド派手な衣装に身を包み、楽しそうな観光客の姿もありました。
■台湾から
「初めてなんです、衣装を着るのが。台湾にはあまりない。すごくいい思い出ができて、うれしい。」
一方、うきは市吉井町では、恒例の「筑後吉井おひなさまめぐり」がきのうから開催されています。
伝統的な街並みが残る吉井白壁通りでは、箱のまま飾る「箱雛」や、吉井町の旧家や地元の人が所有する歴史あるひな人形が飾られ、白壁の町が一段と華やいでいます。
■阿部まみフィールドキャスター
「このおひなさまを見ようと3連休、多くの人で賑わっていますが、中には外国人観光客の姿もあります。」
■ひな人形を展示・林 訓生さん
「韓国人が多く来ている。コロナ前よりも増えました。」
うきは市の観光案内所によりますと、去年4月ごろから観光で訪れる外国人が増え、毎月200から300人が来館しているといいます。
その8割を占めるのが韓国人です。
■うきは観光みらいづくり公社・倉掛かおりさん
「このあたりは急きょ昨年、お客様が増えてから。できるだけおもてなしをと思っている。」
韓国の人気ユーチューバーがうきは市を紹介したことで、同じルートを巡る若い韓国人が急増しました。
うきは市の神社や白壁通りの古い街並みに魅力を感じるといいます。
■倉掛さん
「今までは縮小や人数制限などがあったが、このままいってもらえれば。」
近くのうなぎ専門店では、韓国人観光客が訪れ舌鼓をうっていました。
■韓国人
「うまい。」
■鰻のぼり よしゐ・堀義隆 店長
「韓国人が増えた。メニューに食べ方を韓国語で書いた。」
増える韓国人観光客に対応するため、韓国語が話せるスタッフを新たに雇ったほか、4月からは説明書きの動画を公開するということです。
■堀 店長
「たくさん日本に来てもらい、日本ならではの温かさを感じて、より足を運んでもらえれば。」
以前は買い物など福岡市中心部に集中していた外国人観光客のニーズは、今、県内各地に広がっているようです。