【影響】太宰府市で38.3℃ 34日連続の猛暑日で最長記録を更新 長引く暑さで秋のフルーツに異変 福岡
福岡県内各地で猛暑日が続いています。長引く暑さで、カキやナシといった秋の味覚に影響が出ています。
■阿部まみアナウンサー
「アイスの店に長い列ができ、暑さをしのいで日陰でアイスを食べています。」
21日、福岡県太宰府市は猛暑日が続きました。最高気温は38.3℃と、34日連続で猛暑日となり、猛暑日の日本最長記録を更新しています。
■訪れた人(群馬から)
「30日以上、猛暑日と言っていました。大変だ。(Q.そんな暑さの中で食べるアイスはどう?)めちゃくちゃおいしい!」
■訪れた人(大阪から)
「出かけるのが室内ばかり選んでしまうので、ちょっとは外にと思って出てみたが、やっぱり暑い。(かき氷が)ジュースになっちゃった。」
県内では21日、福岡市博多区で観測史上最も高い38.2℃を記録したほか、福岡市中央区でも37.8℃と、ことしの最高気温を更新しました。
連日の猛暑は、農作物にも影響を与えています。うきは市の観光農園を訪ねました。巨峰が最盛期を迎えています。
■阿部アナウンサー
「甘みが十分あります。みずみずしく、おいしいです。」
暑さの影響で色づきは例年より進んでいませんが、味に問題はないそうです。
一方、カキは秋に向けて実が大きくなる時期ですが、一部、直接日光が当たった葉や実が焼けて、色が変わっていました。
■やまんどん・末次研治 代表
「ここは富有柿(ふゆうがき)の柿園ですが、 猛暑の影響で葉っぱが焼けて。」
農園を始めて35年ですが、ここまで焼けたのは初めてだといいます。
■末次 代表
「異常ですね。35℃以上が毎日なので、どうなるのかと。適度に雨もほしいし、まずは気温が30℃ぐらいで落ち着いてほしいです。」
ただ、焼けているのは一部で、食べ頃を迎える11月中旬においしいカキができることを期待していました。
■末次 代表
「11月中旬までカキの期間があり、ことしはたくさん実がついているので、一部を取り除けば、ほかの実が大きくなっておいしくなるのではと思います。」
数日前から出荷が始まった朝倉市のナシ園では、暑さの影響で実の一部の色が変わっていました。
加えて心配しているのが、高温による「水浸状果肉(すいしんじょうかにく)」という障害です。
■町田梨園・町田久寿夫さん
「白っぽいところが正常で、黒っぽく見えるのが異常なところです。」
暑さが原因で、食感と味が落ちてしまい、市場には出せなくなります。
■町田さん
「通常はあまり(水浸状果肉に)ならないので、ことしみたいに高温が続いてなったのではないでしょうか。食べてもらったら分かるんですが、おいしくないです。」
1000個出荷したうち、10個から20個は売り物になりません。ただ、農園全体としては、実は大きく育っていて、出来は良いということです。
■町田さん
「味はおいしいと思いますよ。太陽が照っているので。副作用ですね、これは。」
まだまだ和らぐ気配のない猛烈な暑さ。農家にとって悩みの尽きない夏はまだ続きそうです。
気象庁のこの先3か月の予報によりますと、9月、10月は平年より高く、11月にほぼ平年並みとなる見込みです。
9月は引き続き35℃以上の猛暑日となる日があるとみられ、農作物への影響も懸念されます。