【注意】「マイコプラズマ肺炎」県内で急増 接触・飛まつで感染 潜伏期間が長いのが特徴 手洗い・うがい・マスク着用が効果的 福岡
まずは、こちらをご覧ください。「マイコプラズマ肺炎」の福岡県内の感染者数の推移です。ことしはじめは感染の報告がほとんどなかったのですが、6月ごろから急増しています。「マイコプラズマ肺炎」の症状や効果的な感染対策を取材しました。
■院長
「ひどい?」
■母親
「汗だくで目が覚めて、ちょっとせきこんで、おう吐しそうになるような状態が2回ありました。」
こちらの小学3年生の女の子は5日、マイコプラズマの感染が確認されました。
■小学3年生
「木曜日(3日)の朝くらいにせきが出始めて。(これだけ、せきが出続けたことは)ない。」
マイコプラズマは、インフルエンザと同じく接触や飛まつで感染します。この病原体がきっかけで肺炎となる「マイコプラズマ肺炎」の感染者が、かつてないほどの勢いで増加しているのです。
「マイコプラズマ肺炎」の福岡県内での新規感染者数は、おととしからことしはじめまで1医療機関あたり0.5人未満の報告でしたが、ことし6月ごろから急増に転じました。9月29日までの1週間では1.33人となっています。
■せき小児科・アレルギー科クリニック 関真人院長
「大部分の方は(症状が)軽い、知らないうちに治っている。かぜくらいと思っていて治っている方が多いと思うのですが、一部の方が気管支炎や肺炎となっていて、症状が強ければ入院もありうる。一般的には全体の3~5%、 数%が肺炎になると言われています。」
寒暖差の大きいこの時期は、特に注意が必要だということです。その一方で。
■元木寛人アナウンサー
「マイコプラズマ感染症かどうか、今、PCR検査の機械を使っての診断が行われています。」
コロナ禍に導入されたPCR検査の機器によって、マイコプラズマの診断の精度が上昇したといいます。
8日、北九州市の幼稚園では、子どもたちがマット運動をしている室内で大きな扇風機が稼働し、窓は開けたままで常に換気を行っていました。
■栄美幼稚園・納富 茜教諭
「体調不良で2、3人お休みの子がいます。咳、鼻水、発熱の子がいます。」
この幼稚園では先週、園児1人がマイコプラズマ肺炎と診断されました。子どもたちに習慣づけているのは、手洗いの徹底です。
■園児
「こうやって、こうやってするの?」
■納富さん
「そう、指の隙間も洗って。」
食事前には消毒も行います。集団生活で感染症が拡大しないように、コロナ禍で行ってきた対策を続けています。
また、マイコプラズマは症状が出るまでの潜伏期間が2~3週間と長いのが特徴で、園では子どもたちの体調の変化に気を配っています。
■納富教諭
「子どもたちは仲良く、ひっつくのも大好きなので、それを止めるのもかわいそうなので、できることはいっぱいやってもらって、こちら側で少しでも変化があったら気をつけるようにしています。」
手洗い・うがいや、必要に応じたマスクの着用など、基本的な対策が感染予防に有効ということです。