『地球の歩き方 北九州市』予約受付始まる 見どころは?敏腕編集長の現地取材に密着
来年2月に発売予定の旅行ガイドブック『地球の歩き方 北九州市』の予約受付が、11月2日から始まりました。国内シリーズで初となる、“市”に特化した1冊が伝える北九州市の見どころはどこなのか、敏腕編集長の現地取材に密着しました。
■呼びかけの様子
「地球の歩き方の北九州市版ができるので、よかったら。」
北九州市のJR小倉駅では2日、『地球の歩き方 北九州市』の予約受付開始のPRが行われました。予約は全国の書店やインターネットで受け付けています。
『地球の歩き方』の国内シリーズとして初めて“市”に特化した『北九州市版』は、どんな内容になるのか取材しました。
9月下旬、東京から北九州市を訪れたのは、『北九州市版』の編集長・日隈理絵さんです。
■『地球の歩き方 北九州市』編集長・日隈理絵さん(40)
「旅人目線をなくしたくないというのもあり、私は東京から実際に来て、外からの目線でまとめて、住んでいる人にも再発見してもらえるような内容にできたらと思っています。」
7人ほどの現地ライターと協力して製作を進めながら、日隈さん自身は毎月1回、北九州市を訪れているといいます。
この日、まず向かったのは小倉駅です。今回、この小倉駅が市民の意見も踏まえ『北九州市版』の表紙を飾ることが決まっていました。
その決め手は何か聞きました。
■日隈さん
「駅ビルの中から電車(モノレール)が出てくるという絵があまり見たことがなくて。未来感があるというか漫画の世界みたいな。さらにそこから、松本零士先生のラッピングモノレールが出てくるのが唯一無二だなと思いますし。」
この日は実物と下絵を見比べながら細かい部分を確認し、色のコントラストなどを記録します。
そうして完成した表紙です。駅からモノレールが出てくる様子が、カラフルな色合いで描かれています。
『北九州市版』は来年2月の発売に向け、現在製作まっただ中ですが、特別にその一部をのぞかせてもらうと、そこには北九州市に本社を置くタクシー会社のドライバーの姿がありました。
日隈さんが取材をしていました。
■日隈さん
「“実はこんな面白い所があるよ”みたいな場所あったりしますか?」
■第一交通 ドライバー・古谷芳久さん(60)
「“裏門司”って言っていたのが、いま“新門司”に変わった。意外とカキ小屋とか『カニ・カキロード』があって。おしゃれな店とかグルメがあったりする。」
北九州市を隅々まで知るタクシードライバーだからこその情報もありました。
■日隈さん
「レンタカーを借りた人に対して、市内を運転するときの注意事項とか。」
■第一交通 ドライバー・山口知宏さん(49)
「こっちはパッシングしたら“先にどうぞ”という意味なんですけど。そういうの(解釈)を間違えると大事故に結びつく。」
北九州市を旅行する上での注意点を載せるのも、『地球の歩き方』ならではの視点だといいます。
さらに、ガイドブックには欠かせないグルメ情報も聞き取ります。日隈さんが訪ねたのは、北九州発祥の『焼きうどん』を提供している、地元で40年営業する市民行きつけの名店です。
■日隈さん
「例えばキャベツは若松(産)とか?」
■『一銭洋食 和羅部』店主・近谷敏雄さん(73)
「そういうこだわりは、うちは一切ない。」
■日隈さん
「あ、一切ない!」
■近谷さん
「うちは普通のシンプルなもので、豚肉とキャベツと、もやしとちくわだけ。」
日隈さんの予想に反して、食材にこだわりはないという73歳の店主の話を聞き、敏腕編集長は別の魅力に目を向けます。
■近谷さん
「結構常連さんを脅かすんです。もう3年後とかだったら(年だから)食べられないかもしれんよって。」
■日隈さん
「お父さんのキャラクターが立っていたので、お父さんに焦点を当てた作りにしたい。」
その言葉通り、焼うどんの紹介記事には、やさしい笑顔の店主の写真が添えられていました。
■日隈さん
「地元の人に愛してもらえる一冊にしたい。その上で旅人や近くの福岡の人が週末に行ってみようかなって思って使ってもらったり、長く皆さんに使ってもらえる本にしたい。」
旅行者だけでなく、地元の人も魅力を再発見できる『地球の歩き方 北九州市』の発売は、来年2月の予定です。