【ダイハツ不正】「自分の車は大丈夫か」販売店に問い合わせ相次ぐ 福岡でのイベントは辞退も
ダイハツ工業が自動車の安全性を確認する試験で不正を行っていた問題です。ダイハツはすべての車種の出荷を停止し、福岡県内でも販売店や顧客に波紋が広がっています。
■鬼丸ゆりか記者
「福岡県糸島市にある、福岡ダイハツ販売前原店は、相次ぐ問い合わせへの対応に追われているということです。」
■スタッフ
「申し訳ないです。すみません。」
20日から、購入客を中心に「自分の車は大丈夫か」という問い合わせの電話が相次ぎ、多いときには一日40件ほど寄せられているといいます。
この販売店では新規の契約を停止し、出荷済みで納車前の購入客に対しては、相談に応じているとしています。
■福岡ダイハツ販売 前原店・本城慶太店長
「急なことで、スタッフ一同、戸惑いや大きなショックを隠せないところはあります。通常の業務がまともにできないところがありますし、お客様に対しての本来のサービスの提供がしにくくなっているのは、かなりの影響があると思います。」
ダイハツ工業は、軽自動車の新車の国内販売数トップを誇ります。
衝突試験やブレーキの試験で、ウソを記載し認証を取得する不正が新たに174件確認され、すべての車種を出荷停止にすると20日、発表しました。
エンジンを製造する、福岡県久留米市のダイハツ九州の久留米工場も、22日から生産を停止しました。
新年の初売りの書き入れ時を目前に控えた時期だけに、不正の発覚と出荷停止は、販売店にとって大きな痛手だといいます。
■福岡ダイハツ販売 前原店・本城慶太店長
「年明けから繁忙期に入ってくるさなかで、新車の受注が取れないというのは大きな痛手だが、どうしても出てくるのはお客様の顔になってきますから、一日でも早く安心安全をお伝えできる状況になってもらいたいというのが大きいです。」
影響は、福岡市で始まったイベントにも現れています。
■石田旭昇アナウンサー
「こちらの案内板には、ダイハツの展示がキャンセルされたことが表示されています。」
ダイハツは22日から始まった、福岡モビリティショーに出展する予定でしたが、辞退したということです。
■ダイハツユーザー
「安全面はちゃんとしていただきたい。適切でないと不安です。乗っている途中で不具合を起こす、途中で止まるとかブレーキ効かないとか。プロの方である以上、適切にやってほしいと思っています。」
国土交通省は21日、大阪のダイハツ本社に立ち入り検査を行っています。その結果も踏まえ、道路運送車両法に基づいて行政処分を検討する方針です。