電動キックスケーターの検挙はことし382件「通行区分違反」が最多「基本は車道」時速6キロモードなら自転車が走れる歩道はOK 福岡
年末の交通安全県民運動が11日から始まりました。ことしは電動キックスケーターなどの安全利用に重点が置かれています。相次ぐ違反をなくすために、警察などはルールの周知に力を入れています。
■警察官
「安全運転をよろしくお願いします。」
福岡市の大学では、電動キックスケーターや自転車の交通ルール徹底を呼びかけようと、警察と学生がチラシを配りました。
年末の交通安全県民運動の初日、警察はルールの周知とともに、悪質な運転の取り締まりに力を入れたいとしています。
■永石莉里子記者
「福岡県内で相次いでいるのが、電動キックスケーターの利用者による違反行為です。」
警察によりますと、福岡県内でことし11月末までの検挙数は382件に上ります。中でも、走行できない道路に進入する「通行区分違反」が209件と最も多くなっています。(酒気帯び58件、通行禁止違反38件)
こちらは12月、首都高速道路がSNSで公開した映像です。電動キックスケーターが、高速道路の入り口付近を走っています。さらに出口付近では、電動キックスケーターが蛇行運転した直後に、後ろの乗用車がすぐそばを走っていく様子も映っていました。首都高速道路によりますと、この電動キックスケーターは高速道路を1キロほど走行したということです。
16歳以上であれば、運転免許がなくても乗ることができる電動キックスケーター。福岡市でおよそ2000台を展開する「Luup(ループ)」は、車体に最高時速20キロの通常モードのほかに、時速6キロモードを設けています。
■Luup事業推進部 中国・九州チームリーダー・本田紗也香さん
「車道走行が基本です。6キロモードであれば、自転車が走れる歩道の走行が可能になっています。」
Luupでは、電動キックスケーター特有のルールの周知を徹底していきたいとしています。
福岡県警が電動キックスケーターとともに力を入れているのが、自転車のルールの徹底です。11月1日、道路交通法が改正され、自転車の酒気帯び運転と“ながらスマホ”が罰則の対象となりました。
11月、県内の自転車の飲酒運転による検挙は137件で、このうち6人が逮捕されました。“ながらスマホ”での警告は212件です。警察はヘルメット着用も呼びかけています。