火災や資材高騰で“旦過市場”再整備事業費13億円増額に　市場関係者から賛否の声　北九州市

北九州市小倉北区の旦過市場一帯の再整備計画の事業費について、市は、当初計画から約13億円増やす考えを明らかにしました。市場関係者からは店舗側の費用負担を再検討してほしいという意見が聞かれました。

■重信奈央 記者
「2年前から進められている旦過一帯の再整備事業、当初の計画から一部変更されることが分かりました。」

旦過市場一帯を再整備する事業計画は、北九州市が災害対策や老朽化に対応するため、おととしから進めています。

9日に開かれた市議会の委員会では、市から計画の変更が説明されました。事業費を当初示していた34億3000万円余りから13億円余り増やし、約47億5000万円にするというものです。

市は増額の理由として、去年の2度にわたる火災の影響や資材価格の高騰などを挙げ、増額分は国の補助金や市の予算などでまかなうとしています。

これについて、市場の関係者は次のように話します。

■海産物のやまいち・店主
「そうやって税金で助けてくださるなら、願ったりかなったりですけれど。」

計画の変更に賛同する意見がある一方で、別の意見もありました。

■ホルモン専門 新井商店・店主
「それだったら、もうちょっと多めに立ち退きの補償料とか上げてもらえないのかなと思いました。引っ越し代とかも話にならないくらいの金額なので、退こうにも退けない。」

■颯王水産・店主
「もうちょっと（物価が落ち着くのを）待ったほうがいいんじゃないか。そのお金を違うものに使ってもらえれば。」

一方、北九州市の武内市長は10月、再整備事業に新たな価値を加えて見直す考えを明らかにしていて、その内容や予算については「別途検討していく」としています。