4300万円をだまし取られる 警察官や検事を名乗り「携帯電話が詐欺に使われている」 福岡
警察や検事を名乗る男らからの「携帯電話が詐欺で使われている」というウソの電話で、福岡市の70代の女性がおよそ4300万円をだまし取られました。
警察によりますと、去年10月末ごろ、福岡市城南区に住む71歳の自営業の女性の家に、関東の総合通信局を名乗る男から「あなたの携帯電話が詐欺で使われています。警察に行って証明してください」というウソの電話がありました。
その後、警視庁の警察官を名乗る男から電話で「私が疑いを晴らしましょう。捜査に協力してください」などと言われ、女性は住所や連絡先、資産状況などを教えたということです。
そして指示通りに連絡用の携帯電話を契約し、SNSで連絡を取り合っていたところ、今度は検事を名乗る男から「マネーロンダリングの捜査で、あなたの預金に犯罪のお金が振り込まれた可能性があります。インターネットで口座を作り、そこに全財産を振り込んでください。私たちが捜査します」と持ちかけられました。
女性は複数の口座を開設して現金を入金したあと、およそ4300万円分の暗号資産を購入して12月30日に第三者に送金し、だまし取られました。
1月5日、女性が友人に相談し事件が発覚しました。1月2日には、暗号資産を管理する会社から詐欺ではないかという連絡が女性にありましたが、女性はだまされていることに気づかず、家族も疑っていなかったということです。
警察は、被害者本人に送金用の口座を開設させたうえで暗号資産を使うなど、巧妙で複雑な手口だとして注意を呼びかけています。