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まもなくコロナ5類移行後初の忘年会シーズン 続く“忘年会離れ” 開き方に変化も

2023年11月14日 17:35
まもなくコロナ5類移行後初の忘年会シーズン 続く“忘年会離れ” 開き方に変化も

新型コロナウイルスの5類引き下げ以降、初の忘年会シーズンが近づいてきました。“コロナ禍”を経て“忘年会離れ”が顕著になる一方、その開き方には変化が出てきています。

■阿部まみキャスター
「皆さんはことし忘年会をするんでしょうか、夜の街で聞いてみました。」

■阿部キャスター
「忘年会実施しますか?」
■小売り業(20代)
「実施します。自分も飲みに行くのは好きなので楽しみです。」

■保育関係(20代)
「やってもいいけど、疲れますね。職場みんなだから気を使う人は気を使うし、仲いい人だけで集まるのもいいかなと思います。」

■保育関係(40代)
「個人的にはやりたいけれど、強制は難しいかなと。休みの日とか仕事が終わった後に、なんで上司とまた付き合わないといけないのと思われると思うので。」

忘年会に肯定的な意見の一方で、街の人から聞こえてきたのは抵抗感です。

東京商工リサーチが企業に調査した結果によりますと、今シーズンの忘年会の『実施予定率』は54.5%にとどまりました。2020年に“コロナ禍”前の実施率を調査した結果では、78.4%の企業が「開催した」と回答していて、“忘年会離れ”が顕著になった形です。

また「“コロナ禍”前は実施していたが、今回は実施しない」と答えた企業は21.9%となり、理由については「参加に抵抗感を示す従業員が増えたため」という回答が42.3%だったということです。

それでも、居酒屋にとってはこの時期、かき入れ時となります。

福岡市の居酒屋『えびえび食堂 えび八本』を訪ねました。

■えびえび食堂 えび八本 住吉店・牧航さん
「(忘年会の)予約状況は昨年と比べて件数自体は増えてきています。特に(“コロナ禍”)1年目とかかなり来店数も減って、2年目・3年目で徐々に増えて、やっと解消なので、今までため込んでいた分全部出し切る気持ちで、全員で頑張ろうと思います。」

5類引き下げ後、初の忘年会需要に大きな期待を寄せていました。

一方で、予約には“ある変化”があると言います。

■牧さん
「予約自体も2~4人。以前は8~10人でのご来店が多かったが、いまは少人数の予約がかなり多くなってきていると思います。」

“コロナ禍”で少人数の飲み会が定着し、ことしは忘年会も小規模で行う人が多いと予想しています。

続いて訪れたのは、福岡市の中心部を川から楽しめる観光客に人気の屋形船です。

■北海道から
「風情があるというか。」
「北海道にはないからね。」
「憧れはあるよね。」

ここにも“コロナ禍”を経て変化がありました。

■中洲博多舟・岩永教功さん
「8割観光客がメインだったんですが、“コロナ”が始まって観光がすべてゼロになったことで、その時に地元のお客さまが乗りやすい仕組みをつくっていなかったので。そこに力を入れようと、貸し切りを10人からOKにしたところ、地元の人にも知っていただいて、いまは地元の人が半分ぐらいは来ていただいていますね。」

少人数での貸し切りを可能にしたことで地元客の利用が増え、売り上げは“コロナ禍”前よりも2~3割増えたといいます。

11月14日も50人の予約が入っています。

■岩永さん
「“コロナ”も明けて中州のほうも、ものすごく活気がついてきているので、忘年会は期待しています。」

“コロナ禍”を経てニーズが変わりつつある忘年会ですが、その需要にいかに応えられるか店側の工夫も続きます。

改めて今シーズン、忘年会・新年会をするか企業に尋ねた調査では全国で54.5%の企業が実施すると答えました。“コロナ禍”前の2019年度に忘年会・新年会を行った企業の割合は、78.4%でした。

そして、今シーズンの結果を都道府県別に見ると「実施する」と答えた割合が最も高かったのが、沖縄で78.7%、最も低かったのは埼玉で41.1%でした。

福岡は62.3%で全国10位でした。

トップ10には大分、宮崎、鹿児島、佐賀、福岡と九州勢が多くランクインしています。