天栄村にある「ロードメイク」という道路の舗装工事などを行う会社なのですが、約5年前に本業とは別の事業を立ち上げ、そこで作った「あるもの」を、村の新たな特産にしようと取り組んでいます。

今では事業も拡大し、女性たちの笑顔が咲く、アットホームな職場となっています。

日本全国には、主力事業とは別の分野に進出し、利益をあげている企業もあります。

例えば、清掃業務などを行う「ダスキン」です。

「ダスキン」と言えば、「掃除」を得意とするイメージがありますが、「ミスタードーナツ」も手がけています。

創業者がアメリカで食べたドーナツに感動し、日本に広めたいとはじめたそうで、今では、全国に900以上のお店を展開しています。

実は、こうした主力事業とは、別の分野に進出し、新たな挑戦をしている企業は、天栄村にもあります。

それが「ロードメイク」です。

会社名の通り、主力事業は、道路の舗装工事。

私たちの生活にも身近な「道」を作っている企業ですが…5年前から「花の栽培」＝花きの生産事業に取り組んでいます。

■ロードメイク 後藤孝子代表
「アルストロメリアを生産しています。通年で生産できる花で、一年中ハウスの中で、生産しています。」

南米原産の花、アルストロメリアは、花の色が豊富で、花束やフラワーアレンジメントに重宝されているそう。

ロードメイクでは、2019年の4月からこのアルストロメリアの栽培を始めました。

ビニールハウス1棟からスタートし、5年たった今では、ハウスは48棟にまで広がりました。

出荷先も、県内のみならず、東京や北海道、さらには沖縄と幅広く提供しています。

そもそも、なぜ、お花の生産を始めようと思ったのでしょうか？

■ロードメイク 後藤孝子代表
「子どもの頃の将来の夢が、花屋さんということを、うちの社長が覚えていてくれて、店舗で、きれいなお花をアレンジして、販売するイメージのお花屋さんだったんですが、お花を作るから始まる、お花屋さんになってしまって。」

農業は初心者なので、事業をはじめるにあたっては、昭和村や北海道に勉強に行ったそうです。

その過程でわかったのが、天栄村の土に合う花があるかどうか…土が合わなければ、花も育ちません。

そこで出会ったのが、アルストロメリアで、天栄村の気候や地質が合っていたそうです。

■ロードメイク 後藤孝子代表
「（初めて花が咲いた時は）とても嬉しかった。子どもを育てるように、毎日、いろいろ点検し、確認しながらやっています。」

花きの生産事業を始めて社員も新たに雇い、今では女性たちが活躍する職場になっています。

■ロードメイク 後藤孝子代表
「やっぱり農業経験がなかったので、大丈夫かなと不安で、毎日ちょっとした変化でも、これは病気なんじゃないかとか思ったりしていたんですけど、天栄村の花と言ったら、アルストロメリアってなるように、福島県一になれればなと、思っています。」