今月4日の午後3時ごろ、福島県郡山市を中心にちょっと不思議な雲が撮影されました。

それがこちら…。

まるで「龍」が空を飛んでいるかのような、巨大な雲。今月4日にこの珍しい画像をWEBニュースで配信したところ一部の方から数時間前に県内で震度4の地震があったからか、「地震雲では？」という意見が寄せられました。この時の記事で紹介した2枚の画像以外にも、実はもっと中テレ投稿BOXにこの雲の写真が寄せられていました。

ToRaMiさんが郡山市の開成山公園で撮影したという画像がこちら。

こちらはZooさんの画像。同じく開成山公園で撮影したそうです。

こちらは郡山市富田町で宗形さんが撮影したもの。

一方こちらは県外。栃木県の那須高原で白井さんが撮影したもの。

この雲について、日本気象協会の気象予報士・齋藤郁子さんに話を伺いました。

「これはおそらく『山岳波』による『波状雲』だと思います。強風が山を越えた時に、その風下側で上下に振動する空気の流れで雲が発生します。それにより、条件が整えば、山脈に沿うように巨大な筋状の雲が発生する時があります。」

こちらは気象衛星センターが公開している、波状雲の衛星画像です。

奥羽山脈に並行な積雲や層積雲などの雲列が等間隔に発生している様子が確認できるかと思います。

気象予報士の齋藤さんによると、山岳波によるこの波状雲がすぐに雨雲に変わる可能性は低いといいます。一方で、波状雲が発生している時の上空では乱気流が発生する恐れもあり、航空の運航やスカイスポーツなどに関わる人たちは注意が必要だということです。

最後に齋藤さん…。「波状雲は時々見られるものですが、これほど巨大なものは珍しいと思います」。

※「中テレ投稿BOXニュース」では県民のみなさまから日々寄せられた、ユニークで貴重な画像や動画などを紹介します。