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クマ 広島県廿日市市で目撃相次ぐ 専門家は「冷静な対応を」

2024年5月30日 19:19
クマ 広島県廿日市市で目撃相次ぐ 専門家は「冷静な対応を」

広島県廿日市市でクマの目撃が相次ぎ、近隣の小学校が臨時休校になるなど警戒が続いています。専門家は「冷静な対応」を呼びかけています。

墓地の中を動き回る1頭のクマ…。廿日市市では28日、29日と目撃が相次ぎました。

■防災無線の音(けさ)
「外出される際は十分、注意してください」

最新の目撃情報は29日午後6時半ごろ。廿日市市によると西広島バイパス側道の平良第1号トンネル付近で、「クマが道をうろうろしているのを見た」と情報が寄せられました。クマは1頭で、体長およそ1メートル。目が合うとすぐに逃げたといいます。

28日は市街地でクマの目撃情報が相次ぎました。29日の通報も同じ個体とみられます。

目撃情報を整理しました。
28日午前5時半ごろ県立廿日市高校の前で目撃され、その後午前7時すぎに住宅街などで通報が相次ぎました。そして29日午後6時半ごろ山に逃げる姿が確認されています。

■広島大学大学院 西堀正英 教授
「少しずつ北西の方向に動いていますね。どこかから山の方向に行っている可能性は高い」

専門家は、冬眠明けの今山に食べ物は豊富にあり、クマが市街地に迷い込んだ可能性を指摘します。

■広島大学大学院 西堀正英 教授
「目的をもって出てきたのではなくて、間違ってあるいは迷ってあるいは好奇心をもって出てきてしまった結果と判断される」

また、29日、目撃者と目が合ったあと山に向かって逃げた行動からクマの「かしこさ」がうかがえるといいます。

■広島大学大学院 西堀正英 教授
「目と目があったときに、一番(被害を)避けるいい方法は自分から遠ざかること」
「クマはかしこいといいましたけども目と目が合った瞬間にクマは自分からそこから去っていった」

こうしたクマの行動を知り、冷静に距離を置くことが適切です。
これまでけが人は確認されていませんが、30日は目撃場所近くの佐方小学校が臨時休校したほか市内3つの小中学校で一斉下校がおこなわれました。地域での警戒が続いています。
【2024年5月30日放送】