わたしらしく生きる 発達障害の息子を育てる人気ネイリスト 広島・福山市
「わたしらしく生きるプロジェクト」です。紹介するのは、2人の発達障害の息子を育てながら人気ネイルサロンを作り上げた一人の女性です。成功の裏には家族の支えがありました。
■Instagram
「ネイルは技術ってよく言うけど正直意味ない。私は自宅ママネイリストを救う 満席サロン講師」
ネイルサロンを営む女性向けに、成功の秘訣を発信する品川あゆみさん。フォロワー数は1万4千人の人気ネイリストです。
品川さんは4人家族。2人の息子には発達障害があります。長男の仁君は、落ち着くことができない多動症や軽度の知的障害などがあります。二男の礼君は、発達性協調運動症などがあり、筋肉のコントロールがうまくいかず、姿勢が崩れやすいという症状があります。
長男・仁君を連れて行った1歳半検診。医師に発達障害と診断されました。
■品川あゆみさん
「受け入れられなくて、自分の子だけど認めてあげられなくてすごいしんどかった。現実じゃなかったらいいのにみたいな」
6年前まで、夫の拓哉さんは夜勤もある三交代制の勤務だったため、家事や育児のほとんどを品川さんが担っていました。
■品川あゆみさん
「療育(発達支援)もしないといけない、家事もしないといけない。どうしていいか分からなくて自分なりに頑張っていたつもり」
うまくいかず、子供にあたってしまったこともたびたびだったといいます。
■品川あゆみさん
「これは何かやり方が間違っている気がする。私が子供に余裕をもって話せる環境をつくろうと思って」
そこで頼ったのが夫・拓哉さん。元々家事が好きでした。
■品川あゆみさん
「手伝ってほしいという入口から。そもそも正社員なんで無理。療育(発達支援)手伝うなんて。だったら(仕事)辞めて」
■夫・拓哉さん
「まあもしダメだったらなんとかなるよ。やりたいことやろうって感じで僕はやりたい家事をして、妻はやりたい仕事をして」
拓哉さんは仕事を辞め、専業主夫となりました。食器洗いや洗濯など家事のすべてをやります。
■客
「秋っぽいのがいいなと思って」
■品川あゆみさん
「これだったら濃いめのブラウン。 こっちだったらキャメルっぽい」
品川さんは自宅で大好きなネイルサロンを開いています。二十歳のときに憧れたネイリスト。今では予約でいっぱいの満席サロンです。
■客
「(品川さんは)ほんとにかっこよくて愛もあって、本気でネイルと向き合っているというのが伝わるからより来たくなる」
■品川あゆみさん
「私もやりたいことができて子供もパパとママもいて満たされて、旦那さんが協力してくれる。みんな心に余裕ができて家族の空気がよくなった」
ことし、品川さんが新たに始めたこと。それは、働く母親に向けての講演会です。この日はオンラインなどで約200人が参加しました。
■品川あゆみさん
「夫の協力が得られなかったり、働きたいのに思うように働けない現状が今の女性にはある。だからこそ育児や家事を協力し合うチームをつくりませんか。
(母親には)動く勇気、変わる勇気をもってもらいたいからこそ私も届けられるように声を広めていきたい発信していきたい」
家族の大黒柱となり、仕事と育児を両立する品川さん。女性が家事や育児だけでなく、挑戦できる社会をつくるため、伝え続けます。
■仁君
「ママ~アイス買って帰りたい」
■品川あゆみさん
「アイス買って帰ろう。今日頑張ったな」
【2024年10月10日 放送】