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【能登半島地震】「被災地のネコを救いたい」広島で譲渡会

2024年6月17日 19:43
【能登半島地震】「被災地のネコを救いたい」広島で譲渡会

能登半島地震から間もなく半年が経ちます。日常が変わったのは人間だけではありません。被災者が所有権を放棄したネコが広島で新たな家族を探しています。

新たな出会いを待つ犬とネコ。広島市南区の進徳女子高校で開かれた譲渡会です。2匹のネコは5月、県外から広島にやってきました。能登半島地震の被災地、石川県で保護された「なつめ」と「凪」です。

■譲渡会
「今回、新しい飼い主さんを探しに来たんですけど(被災地では)誰かが触ることもなくすごく怖がってしまう状況」

元日、最大震度7の地震が能登半島を襲いました。被災した飼い主が飼育を続けることができない、と取り残された動物が多くいると言います。

■石川県動物愛護センター
「多頭飼育していて所有権もいいです、ということで放棄されているネコちゃんですね」

「なつめ」と「凪」も飼い主が所有権を放棄し、動物愛護センターに保護されました。しかし被災地では新たな飼い主探しは難航。そこで石川県からの依頼に協力した広島の民間団体が3匹を引き取りました。

■ワンミャツダクラブ・荷堂美紀代表
「インフラを整えたり人の生活を安定させていく、そこにエネルギーがかかっている。犬とか猫への支援がどうしてもあとになってしまっているのが現状」

引き取られたネコは被災後はケージの中で過ごし人間に警戒心を持っていました。今は少しずつ慣れてきたといいます。そして、被災地支援に取り組む進徳女子高校の生徒の協力で譲渡会が開かれました。

■進徳女子高校・河井実咲さん
「怖い思いをしたと思うので、安心できる場所で幸せになってほしい。どういう状況で保護されてどんな子か知ってもらいたいという気持ち」

■ワンミャツダクラブ・荷堂美紀代表
「自分が責任を持てないような頭数を飼わないとか、無責任な餌やりをして増やすことがないように、今わたしたちができる視点での教訓を教えてくれている」

災害が起きた時、人間そしてペットをどう守るのか。飼い主と行政、そして地域が連携した備えを新たな家族を待つネコが問いかけています。
《2024年6月17日放送》