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広島とバウムクーヘンの歴史 似島の小中学生が自ら考案したバウムクーヘンを販売

2024年3月18日 19:27
広島とバウムクーヘンの歴史 似島の小中学生が自ら考案したバウムクーヘンを販売

16日、広島市内で似島の小中学生が自ら考案した「バウムクーヘン」を販売し、完売しました。親しまれる銘菓の背景にあるのは、地元・似島と洋菓子との長い関わりです。

広島市南区で開かれた、その名も「広島みなとフェスタ」。
「似島」の小中学生が売るのは、自分たちで考えたというオリジナルのバウムクーヘン。
子どもたちが工夫を凝らして懸命に焼き上げた、伝統の銘菓です。
こちらは「もちもちバウム」。3種類のバウムクーヘンとムースを、和菓子の材料の求肥で包み込みました。

■もちもちバウムを考案 似島小学校2年 森本 清和理さん
「雪見大福の中にバウムクーヘン入れたらいいと思った」

もうひとつは、名付けて「あげあげバウム」。
空洞のところに合い挽き肉を入れ、衣をつけて揚げました。

■あげあげバウムを考案 似島中学校3年 新延 奏和さん
「自分が唐揚げが好きで、バウムクーヘンを揚げたら美味しいと思い揚げてみた、バウムクーヘンの美味しさが、 似島外にも広がると思って」

広島港から3キロの沖合にある「似島」。
日本のバウムクーヘンの歴史は、ここから始まりました。
似島にはかつて、捕虜収容所がありました。
第1次世界大戦で捕らえられたドイツ人の中にいたのが、菓子職人のカール・ユーハイム。
仲間たちのために焼いたのが「バウムクーヘン」でした。

その似島に4月オープンするのが「ユーハイム似島歓迎交流センター」です。
「似島臨海少年自然の家」を2022年から整備。全面的に改装しました。
今回の改修工事では大人数が利用できる食堂棟に、「流し」や「かまど」を備えた炊飯テラス。
最大140人が宿泊できるコテージを新たに設けました。
広島市は小中学生の野外活動に加え、観光客の利用や企業研修などでの活用を見込みます。

■広島市 松井市長
「まさに平和文化の拠点というふうに言ってもいいかもしれない。似島の魅力を伝える拠点になってほしい」

「ユーハイム」が、似島でバウムクーヘンを焼き上げてから105年。
その伝統とそこにまつわる人々の思いを糧に、似島が新たな第一歩を踏み出しました。
(2024年3月18日放送)