広島から世界を目指すマラソンランナー 「広島に恩返しできる走りを!」 強さのヒミツに迫る!【アナたにプレゼン・テレビ派】
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広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。有田優理香アナウンサーが、2025年に東京で開催される世界陸上のマラソン代表を目指す、長距離ランナーをプレゼンします。
菊地駿弥選手は、「経験豊なチームで世界を目指したい」と、日本代表を輩出してきた中国電力に入社しました。1月のひろしま男子駅伝ではアンカーを走り、区間賞でチームの4位入賞に貢献しました。世界選手権の代表をかけて、2月24日の大阪マラソンに挑みます。
菊地選手に、広島から世界を目指す思いについて、聞きました。
■中国電力 菊地駿弥選手
「広島に来たから成功できたと言えるように、今の練習やレースひとつひとつ集中してやっていきたいと思っています。」
入社4年目で、抜群の安定感を誇りチームのエースに成長した菊地選手は、マラソンは今回で4回目の挑戦です。1年前の『アナたにプレゼン~パリへの道~』で、パリオリンピックを目指す姿を紹介しましたが、オリンピックには惜しくも届きませんでした。しかしその後も、夢の世界に向けて着実に力をつけてきました。
菊地選手が所属する中国電力は、マラソンで過去に華々しい経歴があります。2003年の世界選手権パリ大会では、日本代表で出場した4人の選手のうち、3人が中国電力の選手(尾方剛さん、油谷繁さん、佐藤敦之さん)でした。現在、監督を務めている佐藤さんは、当時の大会で10位に入りました。その佐藤さんが「自分たちを上回る力がある」と太鼓版を押すのが、菊地選手です。
菊地選手の強さの秘密は、「自分と向き合う」と「広島パワー」の2つです。 1つ目の「自分と向き合う」についてです。中国電力に入社して一番成長したのは「引き出しの多さ」だと言います。「どのようにすれば結果が出るのか」と、長期的に自分自身を見つめられるようになったことで、試合で大きく失敗するということが少なくなったと話しています。その強い気持ちの現れが、部屋にありました。
それは、夢に向かって実現するためにはどうすればいいかを考える「ロジックツリー」です。菊地選手の大きな目標は「大阪マラソンで世界陸上内定」です。そのためには、5000mなどの大会で「記録を達成」、そのために「したい練習」を逆算しながら考えます。いつも目に入る場所に、貼っているそうです。
さらに、パリオリンピックの挑戦が終わって新たにチャレンジしているのが、毎月1枚書く「ノート」です。ノートは、ロジックツリーよりもさらに細かく記しており、「大会で目標を達成するために、毎日こういう練習をしたらいい」と、どうのようにアプローチをすればいいかを考えます。
菊地選手は、コーチ陣とも話し合いながらノートを作成しているので、1日が終わった時に、疲労度の具合から目標に向けて修正点を見つけ、毎日ノート見ているそうです。よりイメージトレーニングができて、目標に向かって頑張る姿勢が強くなっていると言います。
2つ目の「広島パワー」についてです。栃木県出身の菊地選手は、入社からまもなく5 年目になります。広島の応援を年々感じており、特に2025年のひろしま男子駅伝で、初めて広島県チームとして走り、「広島!」だけでなく「菊地!」「駿弥!」と名前で呼ばれることも多々あり、とても温かさを感じて「広島は第2の故郷」と話していました。
さらに、菊地選手は2024年秋に結婚し、妻の存在が頑張る原動力になっていると言います。朝練習の後の「妻の朝ご飯が楽しみ」だそうで、甘めの卵焼きと、じゃがいもが入った味噌汁が大好きだということです。
そんな妻のパワーも受けてレベルアップした菊地選手の目標は、「世界選手権代表!広島に恩返しできる走りを!!」です。大阪マラソンは、2月24日です。パワーアップした菊地選手の姿に注目です。