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長引いた裏側で一体何が? 徳島市議会3月定例会が波乱の閉会【徳島】

2025年4月1日 9:45
長引いた裏側で一体何が? 徳島市議会3月定例会が波乱の閉会【徳島】
徳島市議会3月定例会は2度の会期延長の末、過去最大規模となる総額1244億円の一般会計当初予算案を可決し、3月31日夜、午後9時40分に閉会しました。

ここまで長引いた裏側で何があったのか?振り返ります。

当初3月19日が閉会日だった、徳島市議会3月定例会。

2度にわたる会期延長の末、3月31日が閉会日となりました。

本会議が始まったのは、定刻通りの3月31日午前10時。

開会直後2度にわたる会期延長の責任を取るよう求め、朋友会の春田洋議員ら6会派から船越智子議長の不信任決議案が提出され、賛成多数で可決されました。

議長選挙の結果、後任に黒田達哉議員が選出されました。

また、明石和之副議長からは辞職願いが提出され、投票の結果、朋友会の森本聖子議員が選出されました。

本会議前には、議会運営委員会の委員長と副委員長も交代。

議長・副議長を含め、議会運営の主要な4人が、これまでの市長派から反市長派へと交代した格好となりました。

(朋友会・春田洋 議員)
「これだけ空転が続いたのは議長の責任」

(記者)
「議長、四役だけの責任だという考えなんですか?」

(朋友会・春田洋 議員)
「(四役)だけではないですけど、やはり四役が代表」

(記者)
「自分たちには責任はなかった?」

(朋友会・春田洋 議員)
「そうは言い切れませんけど」

議長不信任決議案の可決に船越議員は。

(共産党・船越智子 議員)
「突然、私を選んだ方々が今回また、突然私を辞任に追いやったというこで、議会の混乱を招くようにすることが目的ではないかもしれないけど、そういう風に捉えられても仕方がないような感覚です。今回予算審議がされるのが慣例ですよね。それなのに慣例が大事だ大事だって言って慣例通りやれってずっと言われてきて、それに私たちは沿ってきたのにも関わらず、慣例破りの自分たちが、出したい問責決議そういったものを出さないと、審議に応じないぞと言われたり、市民の立場に立てば飲めるものではない」

複数の市議らによると、3月31日の閉会日に船越前議長らは、慣例では予算議案の採決を先に取る所、野党会派から問責決議などの議員提出議案から先に審議するよう働きかけられたということです。

(記者)
「どういう状況なんですか?」

(徳島活性会議・ 黒田達哉 議長)
「予算先して議員提出議案を後に回して、スムーズに5時に間に合うようにしよったけど、多分今5時オーバーするから、会期の時間延長を説明に回っていた。その中で増田議員が議員提出議案先するんだったんちゃうのって言われたので、向こうが予算議案先してくれって言ったしというので、譲歩してそういう流れに行っているのに、全員の総意なのに、なぜ今頃そんなことを言うの」

(新未来とくしま・増田秀司 議員)
「予算先するのに反対したって?言うてないよ。そもそも3月30日の夜まで、その他の議案を先やれと言ってきた、増田お前が調整してこいと言われた。言うわけでないで、一緒にせんとって」

(誠和会・井上武 議員)
「予算済ましたら、あとは流してやろうという腹やけん、それだったら全部予算を通すけん、生活保護とかな、色んなやつも先せんかと、予算も重要やけどそれも重要ではないかと、再議とかホールの問題もいろんな問題を議論しとかんないと、消化不良のままで議会終われんだろ」

議案の審議に入ったのは、3月31日午後6時ごろ。

結局、総額1244億円の一般会計当初予算案は、約10分後に賛成多数で原案通り可決されました。

また、生活保護費の国庫負担金を市が過大請求した問題を調査する「百条委員会」の設置を賛成多数で可決。

一方で、2024年から半年間審議が続いている「新ホールの県市基本協定の改定に、市議会の議決を必要とする議案」の再議は。

(徳島活性会議・黒田達哉 議長)
「賛成が多数でありました。よって総務副委員長の申し出の通り、閉会中の継続審査とすることを決定しました」

引き続き継続審査となりました。

これに伴って出されたのが。

(新政会・本田泰広 議員)
「継続審査中の条例議案の結果が出るまで、県との間で県市基本協定の改廃および新たな協定の締結は行わないこと」

継続審査中に新たな協定を結ばないことなどを求める決議案や、新ホール整備に対して慎重な対応を求める意見書が提出され、いずれも賛成多数で可決されました。

2024度末までもつれ込んだ徳島市議会3月定例会は、3月31日午後9時40分に閉会しました。

閉会後、遠藤市長は。

(徳島市・遠藤彰良 市長)
「おつかれさまです」
「また継続審査となったということですけど、これはあまりにも県に対して失礼だと思います。交渉事というのは相手がある。これ県との交渉なんです。お互いたてるべきところはたてないといけない。こちらの都合ばかり押し付けるのは交渉ではないです。議会でも私、発言しましたけど、いたずらに引き延ばすようであれば、私も決断をしなければいけない時が来るんだろうということは伝えましたけど、今もその考えであります」
最終更新日:2025年4月1日 12:36
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