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【いのち学も】赤ちゃんポストに預け入れられた男性が命や生き方を伝える「子ども大学」開設へ

2023年10月10日 18:05
【いのち学も】赤ちゃんポストに預け入れられた男性が命や生き方を伝える「子ども大学」開設へ
親が育てられない子どもを匿名でも受け入れる「こうのとりのゆりかご」、いわゆる赤ちゃんポストに預け入れられた男性が、小学生らを対象とする新たな学びの場を作ります。名前は「子ども大学くまもと」。「子どもたちの可能性を広げる機会を作りたい」としています。

■子ども大学くまもと 宮津航一理事長
「子どもたちに明るい未来を描いてほしい。幸せな人生をつかんでほしい」

「こうのとりのゆりかご」に預け入れられたひとり、宮津航一さんとゆりかご開設に携わった元慈恵病院・看護部長の田尻由貴子さん。2人が発表したのは「子ども大学くまもと」の設立です。

小学生が各界の専門家から大学レベルの授業を受ける教育プロジェクト、子ども大学。2002年にドイツで生まれ、日本では埼玉を皮切りに、東京や福岡にも広がっています。田尻さんはゆりかごの開設に向け、ドイツを視察した際、命を守る教育が行われていることにふれました。

その後、2007年にこうのとりのゆりかごを開設。3歳で預け入れられた航一さんは、育ての両親からたくさんの愛情を受けて育ち、現在は子ども食堂や講演を通して、「子どもの幸せ」のための活動を続けています。

ゆりかごを通じて出会った2人。子ども大学で発信したいのはドイツで出会った「命を守る教育」です。

■宮津航一理事長
「熊本はゆりかごがあったり、内密出産があったり、命について考える機会が特段多いと思う。年齢の低い段階から、自分のことも周りの人の命についても考えてほしいという思いで、熊本独自の『いのち学』を取り入れています」

田尻さんは自分や他者の命を尊重するための性教育などが必要と訴えます。

■田尻由貴子学長
「命のこと、生き方のことをしっかりつたえる使命があると思っています。子どもたちが何かに気づいて人生が変わると思っている」

子ども大学くまもとは春と夏の年2回、「いのち学」などの授業を無償で提供します。
3月16日の開校日は小学生と保護者200組を対象に授業を行う予定で会場や講師は選定中。
学生の募集は来年1月から始める予定です。

寄付やサポーターに関するお問い合わせは 
「子ども大学事務所」
090-4588-4666 もしくは
kodomodaigaku.kumamoto@gmail.com
までお願いします。