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中学生殺傷事件「犯罪から子どもの命を守る」どんな備えや対策が

2024年12月20日 18:46
中学生殺傷事件「犯罪から子どもの命を守る」どんな備えや対策が
福岡県北九州市で中学生2人が突然殺傷された事件を受け、熊本県内でも恐怖と悲しみが広がっています。この凶行を知った私たちが今、できることとは…。防犯をめぐるさまざまな対策を取材しました。

中学3年生の女子生徒と男子生徒が14日、勉強するために入った北九州市のマクドナルドで突如男に刺された殺傷事件。19日、男子生徒への殺人未遂の疑いで、平原政徳容疑者(43)が逮捕されました。

わずか10数秒で中学生2人を襲ったとみられる凶行。犯罪から子どもの命を守るためには。向かったのは、熊本市にある家電量販店です。

■緒方太郎キャスター
「こちらの家電量販店では、防犯対策備えて安心という大きなポップがあり、関連の商品を強化しています」

■エディオンサンリブシティくまなん店 渡邉省吾さん
「起きてからでは遅いので、あらかじめ準備をするのが一番かと思います。特に犯罪が起きたタイミングで、こういった商品が突発的に品切れをするような状況ですので」

防犯グッズの定番は、携帯できる防犯ブザーです。ボタンを押すと。
■緒方太郎キャスター
「かなり大きな音ですね。これは遠く離れていても聞こえるくらいの大音量です」

さらに、自宅で大人がいない時間帯に備えた防犯グッズの需要も高まっています。見知らぬ人が訪問した際、成人男性の声で答える機械です。
(機械アナウンス)
「これ以上来たら警察を呼びますよ。帰って下さい。帰って下さい」

16パターンの音声で不審な人に対応します。

■エディオンサンリブシティくまなん店 渡邉省吾さん
「今、どこにいるかという(携帯電話と連動する)位置情報的な商品などの問い合わせが多くなっているのが現状。昨今の防犯事情を考えると、(商品)を増やしていかなければならないと思っています」

防犯まちづくりの専門家は、北九州市の事件のような一瞬の犯行を防ぐのは難しいと指摘します。そうした中でも、子どもの防犯対策について予測できない事態に備える心構えを呼びかけています。

■防犯まちづくりが専門 熊本大学大学院 中迫由実准教授
「コロナが流行した時に、よく距離を取りましょうと小学生は先生に言われたと思うんですけども、防犯も同じことが言えます。(見知らぬ)相手が近づいてきたら、後ずさりして相手との距離を等間隔にすると、仮に刃物を出されても自分には届かない距離を相手ととることが大事だと思います」

【スタジオ】
不審だと感じたら、相手と距離をとる。スマホなどを見ながら歩くと、周りの環境がわからなくなるので控えた方がいいですね。

中迫准教授らが18歳から26歳の女性500人に行った調査で、「防犯意識に影響を与えたもの」を聞いたところ、「保護者からの注意」が全体の3割を占めています。まさに凶行といえる今回の事件ですが、家庭みんなで防犯対策を話し合うことが大切ではないでしょうか。

最終更新日:2024年12月20日 18:46