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「誘導されネット振り込み」警察官名乗る電話で高齢女性3000万円だまし取られる

2024年2月14日 18:20
「誘導されネット振り込み」警察官名乗る電話で高齢女性3000万円だまし取られる

今年1月、山鹿市内に住む一人暮らしの高齢の女性が、警察官らを名乗る複数の男から、インターネット上の口座を使い約3000万円をだましとられていたことが分かりました。警察が詐欺などの疑いで捜査していて、注意を呼びかけています。

今年1月。山鹿市内に一人で暮らす高齢の女性にかかってきた電話。

「あなたの口座情報が漏えいし、警察官と検察官で捜査しています」

警察官を名乗る男にこう言われ、親族や金融機関の口座の情報を伝えてしまった女性。

言葉巧みに誘導されるまま、金融機関に預けていた金をインターネット上で複数回他人の口座に振り込んでしまったといいます。その総額は約3000万円。

2月9日、高額な金の動きを不審に思った金融機関が女性に話を聞き、事件が発覚しました。約3000万円は振込先の口座にはほとんど残っておらず、警察が詐欺などの疑いで捜査しています。

熊本県内では去年、玉名署と八代署の管内で、それぞれ約3500万円をだましとられる詐欺被害が起きていて、被害総額は一年間で約2億7000万円あまりに上っています。

警察は、電話でお金の話が出たらまず詐欺を疑い、家族や周りの人に相談するよう呼びかけています。



【スタジオ】
被害にあった高齢の女性は、元々インターネット上の口座を持っておらず、犯人に言われるまま口座を開設したか、女性が教えた情報から犯人が口座を開設した可能性があるということです。

今回の手口は金融機関の窓口で手続きするのではなく、ネット上で振り込みが完了してしまうため、巧妙かつ悪質な手口と言えます。

熊本県内では詐欺とみられる被害が相次いでいます。13日は、御船警察署管内でも男性がパソコンを使用中、画面に「ハッカーに押さえられました」などの警告が出て、電子マネーカードを購入させられ、5万円をだまし取られる被害が起きています。

このほか、「被災地に支援物資を送る」、「不用品はないですか?」という電話も確認されていて、警察は不審な電話を受けた場合は一人で判断せず、周りに相談するよう呼びかけています。