水揚げ低迷でサンマ漁解禁日前倒し「漁獲につながれば」 魚津港から出港
魚津市の水産会社が所有するサンマ漁船が6日、例年より早く漁の拠点となる北海道へ出港しました。大型船によるサンマ漁が例年より早く解禁されるためで、関係者は低迷する水揚げの回復に期待を寄せています。小丸記者のリポートです。
小丸明宏記者
「魚津港には大勢の人がサンマ漁船を見送りに集まってきました。まもなく出港です」
出港したのは魚津市の中島漁業が所有する大型サンマ漁船です。各地のサンマ漁船が集まる北海道根室市の花咲港に向かいます。出港を前に、乗組員らが航海の安全と豊漁を願いました。
大型船によるサンマ漁の解禁日はこれまで8月20日でしたが、全国さんま棒受網漁業協同組合は2024年、主な漁場となる公海での操業に限り解禁日を試験的に10日前倒しました。公海で外国船が早くから操業している状況などを考慮したということです。
サンマ漁は近年、不漁が続いていて、去年の全国の水揚げ量はピーク時の10分の1以下に留まりました。水産庁は、今シーズンも去年と同程度の低い水準と予測しています。
中島漁業 中島泰成社長
「何もしなければ今まで通り。違ったことをして可能性を求める、だから10日間早く出て実際それが漁獲につながるのかどうなのか、というのはやってみなきゃ分かりませんので、今年はトライするよということですね。まずは安全で、無事に魚津に帰ってくることが一番です。それに加えて魚が獲れればなおよしということで」
漁船は北海道東側の公海からサンマの群れを追って操業し、12月10日前後に魚津に戻ってくる予定です。