新入社員研修で高さ30mの鉄塔で送電線の点検 足場は幅20cm「苦手なことも逃げず一歩一歩」
15日、蔵王町で行われていたのは東北を中心に送電線の点検などを行う企業の新人研修。
立ちはだかるのは研修用として建てられた30mの鉄塔。
先輩の手本
「実際片手でやらなきゃいけないからな。おぉそうそうそうそうそう」
電気を届ける送電線の整備や鉄塔の建設などを行うシゴトにつく人は「ラインマン」と呼ばれ、電気の安定供給を守る役割を果たしている。
その反面、高い場所での作業や泊まり込みの勤務があることなどから人材確保に苦労していて、この企業ではラインマンの魅力を多くの人に知ってもらおうとおととしから新人研修の報道公開を始めた。
森尾絵美里アナウンサー
「装備はおよそ10キロとずっしり重くこの安全ロープに身をゆだねるのは少し怖い」
身に着けた装備の重さに加えてなかなか経験できない高さへの恐怖。新入社員9人のうち7人はラインマンではなく、それを支える部署に配属されますが、業務の最前線を体感しようと全員で研修に臨む。
新入社員
「ちょっとこれはダメ戻ります 降塔します。いや~高いの苦手なんですよね現場なら90m昇らなきゃいけないらしいので、すごいですよねみんな」
高さ30mの鉄塔はビルにすると8階相当。大パノラマが広がる一方で、その足場は幅20cmほどの世界だが、初めて鉄塔に登った新入社員はこれから自分たちが果たそうとする使命を改めて噛みしめているようだった。
新入社員
「苦手なことも逃げず一歩一歩成長できるような社会人になりたいと思う」
新入社員
「安心して使っていただける電気を届けられたらいいなと思う」
ラインマンとそれを支えるチームは、送電線を通じて地域の電力供給に携わっていく。