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【映像】高さ100mの世界「仙台大観音」クライミングで〝お色直し〟

2023年11月9日 19:45
【映像】高さ100mの世界「仙台大観音」クライミングで〝お色直し〟
観音様の〝お色直し〟

仙台市泉区の「仙台大観音」。100mの高さは、管理する寺院によると観音様としては日本一の高さだという。8か月に及ぶ大規模修復はこの日、集大成を迎えた。

<作業にあたる 水野淳一 さん>
「きょうは最終日。クライマックスで観音様のピンクの部分を真っ白にする日ですね」

作業をまとめるのは神奈川県の外装工事会社。クライマックスとなるこの日、全国から13人の職人が集結していた。4月から始まった「仙台大観音」の大規模修復。〝ひび〟を埋めたり、真っ白に塗りなおす作業を行う。そこで採用されたのは「足場を組まずにロープを使った特殊工法」。クライミングロープやフック、そして塗料も加わって、装備品の重さは30kgを超える。

【 ひび埋め 】→【 ピンク色 】→【 白色 】

まず、行われたのは全体に入った〝ひび〟を埋める作業。そして、全体に密着性を高める塗装を施すと、観音様の全身をピンク色に。最後に白く塗装するとき、塗り残しがないか分かるようにするためで、記録的な猛暑の中でも職人たちが作業を続けてきた。

<作業する職人>
「朝起きると手がむくんじゃって ここが痛い。指輪が入らない」

その手には〝苦労〟と〝努力〟の証。各地から集まった職人のたのしみは、夕食で味わう宮城名物だという。

「ホヤとか全然食べれました」
「金華サバのお茶漬け食べたんですけど、めちゃめちゃ美味しかったです」

【高さ100mの「観音様」いよいよ〝お色直し〟】

真っ白に塗り進める作業は、それぞれの〝持ち場〟ごとに行われる。胴体・右手・左手などに分かれ、命綱を付けた状態でローラーとペンキを塗りすすめていく。

<作業を進めた職人>
「観音様では日本一。これまでの観音様の3倍の塗料を使った。大きさがずば抜けて凄かった」
「高さがあって海抜も高いので、風が強い日がすごく多かったんですけれど慣れちゃいました。アンカーで体が飛ばされないように固定してあったんで」

作業開始から7時間。全身を塗り終えたのは日が暮れた午後6時。

<作業を進めた職人>
「感無量。たのしい仕事だったんで、終わってよかったはあるんですが、もっと仙台にいたかった」


【建立から32年 はじめての「お色直し」】

<仙台大観音を管理 大観密寺 鈴木興相 院代>
「修復をやらなければという気持ちがあったから、あぁ終わったな」

 Q.職人たちにどんな言葉を?
「ありがとう。ありがとうの言葉しかない」

<タイからの観光客>
「素晴らしい。とても素敵」
<近隣住人>
「見違えるようで眩しいです。一番最初に職人さんがぶら下がっているのを見た時はビックリしました」

8か月に及んだ「仙台大観音」の大規模修復。職人がプライドをかけて成し遂げた〝お色直し〟となった。

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