地域と共に駆け抜けた列車、”初代マンガッタンライナー”3月引退へ…漫画家・石ノ森章太郎さん描くキャラクターがふんだんに(宮城)
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ロボコンやサイボーグ009など、宮城・登米市出身の漫画家 石ノ森章太郎さんが生み出したキャラクターでラッピングされたのが、こちら”マンガッタンライナー”です。
2003年から走る初代が、今年3月でその役目を終えるのを前に、石巻市内では撮影会が行われました。
汽笛)ビー
JR石巻駅に到着したのは初代”マンガッタンライナー”です。
「ロボコン」や「仮面ライダー」など、登米市出身で石巻市内に萬画館が建つ 石ノ森章太郎さんの作品が描かれた車両は、老朽化などから3月引退します。
この日、石巻駅で行われていたのは初代”マンガッタンライナ―”の撮影会。
企画したのは地元の鉄道写真家、武川健太さん。
鉄道写真家・武川健太さん
「22年間走り続けたことは、きっと日常の生活だったり旅の思い出だったりいろんな思いをもった方々がいらっしゃると思うので、その思い出を集めたいと思って今回企画しました」
2003年に運行が始まった初代”マンガッタンライナ―”。
石巻の町おこしと地域の活性化を目的に、誕生しました。
その後、仙石線以外にも新たなデザインが投入され、今ではあわせて4編成が宮城県内を走っています。
2月16日、撮影会に集まったのは熱心な鉄道ファンだけではなく、この列車に思い入れのある人たち。
22年間、沿線地域はもちろん、多くの人に親しまれてきました。
参加者
「私 以前は萬画館に勤めてまして、子どもは萬画館も電車ももちろんマンガッタンも大好きで、今は乗客として乗るようになって感慨深い」
「仙台とか行くんですけど、よく乗って。思い出深いというか。悲しいですね。デザインが好きだったので」
「いつも走っているのを見て、それが当たり前みたいになっていたのが、いつもある風景だったのが、いなくなっちゃうというのはすごく寂しいですよね」
2日にわたって行われた今回の撮影会には、約100人が参加しました。
武川健太さん)マンガッタンへのメッセージは?
参加者)学生の頃に、この車両、私は涌谷なので石巻の花火大会の時とか乗った記憶ありますね
武川健太さん)きょう告白しちゃうぞみたいな
参加者)いやあ、それはないですね
撮影した写真は、武川さんが聞き取ったエピソードとあわせて、石巻駅などに展示される予定です。
鉄道写真家・武川健太さん
「日常に溶け込んだ車両だったというエピソードがたくさん集まってきたので、その姿を写真を通して皆さんに見てもらえたらなと思います。石巻、宮城には漫画があるっていう象徴の列車だったと思うので、最後まで撮影を続けて一緒に時間を過ごしたいと思います」
地域と共に駆け抜けた初代”マンガッタンライナー”は、3月23日にラストランを迎えます。