【最新技術】未来の乗り物!? 特殊な素材で重さ3kgの乗り物を開発<情熱ラボ>
青木秀尚アナウンサー
「私が乗っているこちらの乗り物!実は…こんなにコンパクトに畳めるんです」
たたんで持ち運べるその名も「poimo」!
馴染みのないデザインはまるで〝未来の乗り物〟のよう。
開発したのは宮城大学の佐藤宏樹准教授。先端技術とデザインの融合について研究を進めている。
宮城大学 佐藤宏樹准教授
「持ち運びができて空気膜風船構造でできている乗り物。ボディーの部分が風船構造中は空気のような構造柔らかいものになっている」
「poimo」の最大の特徴は折りたためること。
車輪を除けば重さおよそ3キロ。片手で持てるほどだ。
専用の機械で空気を入れていくと…。わずか1分足らずで車体が立ち上がった。
タイヤには電動モータが付いていて、操作はリモコンで行いますが使うのは親指だけ、とシンプルだ。
ボディにはゴムのような弾力性と硬いプラスチックのような強さを併せ持つ特殊な素材を採用。
重さは80キロまで耐えられるそう。
青木秀尚アナウンサー
「コツを掴めば誰でも簡単に乗れるようになりますね。乗っている感覚は自転車に乗っているようなスピード感。ふわふわというか…空気の柔らかさもあってゴムボートに乗っているような感覚に近いですよね」
poimoは体格や用途に合わせて大きさや形をオーダーメイドできるのも特徴。
もともと“車いすを便利なものにしたい”という想いから開発を進めてきた佐藤さん。
その実用化に向けていよいよ動き出している。
宮城大学 佐藤宏樹准教授
「使わない時はモノをしまったりするのが大変だったりする使う時だけ空気を入れたりしてモノ感が出てきて使わない時は小さくして持ち運んだりしまったりできるというのが出来ないかな」
こちらの黒い平らなシートにお湯をかけてみると…
青木秀尚アナウンサー
「おー浮かび上がってきました」
宮城大学 佐藤宏樹准教授
「インクジェット4Dプリント。熱で収縮するフィルムの上に折り紙の柄をプリントすることで自動的に折れていく技術」
こちらはシートの断面図。伸縮するフィルムに対して、"折り目"にしたい部分を避けるように柄をプリントして、そこに熱を加えると…
むき出しになった"折り目"だけが自動的に折れていくという仕組みだ。
青木秀尚アナウンサー
「紙なんですけど水を弾くようなプラスチックの ような感覚もある肌触り。立体的になっているので伸縮性もある」
この技術にかかればこちらの平らなシートも…。
帽子に大変身!
青木秀尚アナウンサー
「こういう帽子のような複雑なものも作れるんですね」
宮城大学 佐藤宏樹准教授
「好きなファッションアイテム、形が変わることでメッセージが出てくるようなメッセージカードとか形が変わることで何か変化が起きるようなことに色々使えるかなと思っている。デザインと技術の掛け合わせで生活をよりよくしたい」
そしてその先にはこの技術を金属などの固い素材に応用できないか、研究を進めている。
宮城大学 佐藤宏樹准教授
「大きな話でいうと宇宙にモノを持っていく時あまりかさばるものを持って行けないこういうシート状にしていってテーブルとか椅子とか住居みたいなものも現地で形作ることに応用できたら」
『コンパクトだからこそできること』その可能性は、ますます膨らんでいきそうだ。