高額療養費負担“引き上げ見送り”野党が追及 石破首相「プロセスに丁寧さなかった」
先週、二転三転の末「見送り」を決めた高額療養費制度をめぐる石破首相の決断に対して、野党が追及を強めています。中継です。
石破首相は自身の決断に至るプロセスについて「丁寧さがなかった」などと、繰り返し釈明に追われています。
立憲民主党・徳永エリ参院議員「(今回の見送りは)参議院選挙への影響を考えて、一旦、凍結したのではないかというふうに報じられております。そんなことは、ないとは思いますけれども、(選挙後に引き上げを)強行することはないと、明言をしていただきたいと思いますが」
石破首相「そのようなことは、いたしません。プロセスに行き届かなかった点があったということは、深くおわびを申し上げるところでございます。私どもは選挙目当てで、このようなことをやっているのではございません。強行することも、いたしません」
石破首相は、このように陳謝を繰り返し、今後の見直しについては「患者の方が不安を抱えたまま見直すことが、あってはならないと反省している」と強調しました。
一方、自民党・公明党の幹部が10日朝、「年金改革関連法案」について協議しました。野党に対して「論点整理」を含め、協議を呼びかける方針を決めました。
この法案をめぐっては、パートなどで働く人の厚生年金への加入を拡大する一方、中小企業などの負担が増加するもので、自民党の参議院議員を中心に、選挙への影響を懸念する声が出ています。
閣僚の一人も「高額療養費を見送れば、年金も見送らざるを得ない」と話すなど、政府・与党内では先送り論が強まっています。