労災死亡事故多発 過去最悪のペース…労働基準監督署が緊急パトロール《長崎》
労働災害による死亡事故が、長崎市などで相次いでいることを受け、労働基準監督署が26日、工事現場のパトロールを行いました。今後は、抜き打ちの調査も強化していく方針です。
旧長崎市役所別館の解体工事が進められている工事現場。
3つの重機を使って鉄筋コンクリートの建物の取り壊しが行われています。
長崎労働基準監督署管内では、今年に入り、4人が労災事故で亡くなっていて、過去最悪のペースとなっていることから、緊急対策の一環として職員ら8人が現場を訪れ、パトロールしました。
(現場責任者)
「今ここにいる作業員はすべて無線機を持っている。(重機が)後退するときはお知らせをしてからする」
(長崎労働基準監督署 井上署長)
「合図者は散水しながら合図するわけではない?」
(現場責任者)
「そうではない。(役割を)分けている」
パトロールでは、通路の手すりやはしごが適切に取り付けられているかや、重機の近くにいる作業員の安全確保ができているかなどの対策を確認。
重機を適切に検査しているかなどもチェックしました。
(長崎労働基準監督署 井上 和秀署長)
「(きょうの現場では)危険なか所は見受けられなかったが、気の緩みがないようにより一層徹底してほしい。慣れや油断が大きな事故につながっている。現場代理人には毎日のパトロールなどで安全管理を徹底してほしい」
長崎労働基準監督署は、死亡事故の多発を受けて抜き打ちでの現場の調査も強化していくということです。