課題や負担は? 県内94%の医療機関導入⇒利用率は17% 「マイナ保険証」2日から本格移行《長崎》
12月2日から「マイナンバーカード」を保険証として利用する『マイナ保険証』を基本とする仕組みに移行しました。
このため、紙やプラスチックの保険証は、"発行が停止” されます。
医療機関にもマイナ保険証へのシステム対応が義務付けられていて、県内では94%の医療機関で導入されています。
しかし、厚生労働省が公表している10月時点の県内の利用率は、17.01%にとどまっています。(全国平均は15.67%)
2日から本格的に移行された『マイナ保険証』。
市民や医療機関は、どのように受け止めているのでしょうか。
(患者)
「(手続きは)簡単。何回か習ったら1人でできるようになった。」
長崎市の本田内科医院では、マイナ保険証をカードリーダーにかざして受診の手続きをする患者の姿が…。
この医院では、約4人に1人の患者が利用しているそうです。
ただ、一方で…
(患者)
「切り替えてはいるが、まだ使ってない。分からないから、まだどう使えばいいか」
(患者)
「(マイナンバーカードを)無くしたらどうしようというのが、そこが不安」
(本田 孝也院長)
「カードリーダーが5種類あるので、それぞれカードの入れ方などが違う。慣れるまでは戸惑いがあるのではないか」
本田 孝也院長は、機器の扱いに慣れない患者だけでなく、医療機関側も負担が増加すると懸念しています。
(本田 孝也院長)
「(マイナ保険証を)利用していなかった人が8割以上いるが、登録の声かけをすることや、来院した人に操作の説明をすることで、どの医療機関も、しばらく事務作業量は増えると予想される」
マイナ保険証の利用にまだ戸惑いを覚えている人も少なくないようですが、これまでの保険証が直ちに使用できなくなることはありません。
国民健康保険や後期高齢者医療制度の場合は、有効期限まで。
会社員や公務員の場合は、来年の12月1日まで使用することができます。
また、マイナンバーカードを持っていない人やマイナ保険証の利用登録をしていない人には、保険証の代わりとなる「資格確認書」が交付されます。
資格確認書は最長で5年間使えるので、その間にマイナ保険証の登録が必要となります。
登録方法は3つあります。
① 医療機関や薬局にある顔認証付きカードリーダーでの登録。
② スマートフォンやパソコンで「マイナポータル」のサイトにアクセスする方法
③ セブン銀行のATMで登録する方法です。
医療機関や薬局では 顔認証で登録できますが、「マイナポータル」や「セブン銀行のATM」では、4桁の暗証番号が必要になりますので注意しましょう。