JAFに聞く「 もし雪道で車が立ち往生したら?」フロント凍結など車対策 水道管凍結も注意《長崎》
同じ場所で降り続いた場合、警報級となる可能性もある今回の大雪。
濃い青色は地上で雪が積もる目安の「氷点下12℃」の寒気です。
この雲は、5日午前から正午にかけて北に抜けますが、県内は水色の氷点下6℃の寒気にまだおおわれていて、雪が降りやすい状態は続きます。
道路への積雪や凍結が予想される中、気をつけたいのが車の運転です。
JAF=日本自動車連盟長崎支部に “注意点” を聞きました。
運転前、まず注意したいのは『フロントガラスの凍結』です。
(JAF長崎支部 中尾 和幸さん)
「お湯などをかけて、(氷を)落としたくなるが、いきなりお湯をかけると(フロントガラスが)割れることもあるので、気をつけてほしい」
「ウインドウに湯気のようなものが出ているマークがついているときは、前方から熱風が出やすくなる」
カー用品店などでは、氷を解かす専用のスプレーが販売されているほか、デフロスターと呼ばれる曇り止め機能を使うのも効果的だとしています。
そして、大事なのがタイヤです。
冬用タイヤがない場合は、タイヤチェーンが欠かせませんが、“前輪駆動の車は前輪” など、適切な装着をするよう注意を呼びかけます。
(JAF長崎支部 中尾 和幸さん)
「中途半端だと、最悪(チェーンが)外れたり切れるというのもあるし、(タイヤと)絡まったら危ないので、まず最初に説明書を見てしっかりつけることが大事。(雪が降る前に)一度、自分でつけてみたほうがいい」
また 凍った道路での急発進、急ブレーキは事故の原因に。
JAFのテストでは、時速40キロでブレーキを踏んで止まるまでの距離を計測したところ、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤでは、約27メートルも違う結果が出ました。
(JAF長崎支部 中尾 和幸さん)
「広い所や安全なところでブレーキを踏んでみる。いきなり道路に出ずに、駐車場などで(ブレーキやアクセルを)踏んでみるのも大事。感覚を確かめる感じ」
JAF長崎支部によりますと、約200台の車が立ち往生した2023年1月の寒波では、4日間ほどで572件の救援要請が寄せられたというこです。
救援要請が殺到した場合は到着するまでに時間がかかることがあるため、万が一に備え、車内に防寒着や毛布などを準備しておいてほしいとしています。
国土交通省では “車に積んでおくとよいもの” として、タイヤのチェーンやスコップ、軍手、防寒着、毛布、使い捨てカイロなどを挙げています。
スタッドレスタイヤの装着だけでなく、タイヤチェーンも準備しておくと安心です。
もし雪道で立ち往生してしまった場合、まずはタイヤをまっすぐの状態に向け、ゆっくりと小刻みに前進とバックを繰り返して雪を踏み固めると発進しやすくなります。
タイヤ周辺に雪がある場合は、スコップなどで雪を取り除いてください。
どうしても脱出できない時は、JAFやロードサービスに連絡しましょう。
また 気温が氷点下になると心配されるのが、水道管の凍結です。
水道管がむき出しになっている場所や、“日が当たらない” “風当たりが強い” といった場所は凍りやすいため、今のうちに水道管を布や新聞紙など保温性のあるものを巻いたり、蛇口から少量の水を出し続けることも効果があるといいます。
雪の影響で流通が滞ったり買い物に出られなくなりますので、家庭での備えも必要です。
自宅で数日間過ごせるよう、レトルト食品などの非常食が足りているかを確認しましょう。
飲料水は最低3日分はあると安心。断水に備え、浴槽に水を溜めておくこともおすすめです。
万が一の事態に備えて、今からでもできる対策に努めましょう。