「たくさんの選択肢が心の構えに」環境変化が多い新学期を前にフリースクール無料開放《長崎》
県内の多くの学校で、来週、入学式や始業式が行われます。
新たな学校生活を楽しみにする子どもたちがいる一方、登校をためらう児童、生徒も少なくありません。
長崎市のフリースクールでは、学校以外の学びの場を知ってもらおうと無料開放を行っています。
長崎市のフリースクール「アリビオ」。
市立中学校の教頭などを務めた大石 真弘さん(55)が、去年7月に開設しました。
現在は、不登校に悩む中学生4人が週3日ほど通っています。
県教育委員会によりますと、県内の公立学校で不登校になった児童、生徒は7年連続で増加し、2022年度に初めて3000人を超えました。
4月は学校やクラスメートなどの環境が変化し、登校にストレスを感じる子どもたちも多いといいます。
(大石 真弘さん)
「学校に行きたくないといわれたら(どうしたらいいですかということがあって)、言葉の裏にはいろんな思いが詰まっていると思うので、『何か理由があるの』とか『学校で何かあったの』というような話の反応の仕方をしてほしい」
「アリビオ」では、12日まで、午後の2時間を無料開放しています。
大石さんは、自宅や学校以外の「安心できる場」「学びの場」を見つけるきっかけになってほしいと話します。
(大石 真弘さん)
「学校外施設での学びを出席扱いにしたり、学校の評価に頑張りを認めてくれる動きもある。もっとたくさんの選択肢があることを知っておくだけでも、心の構えになる」
一方、県は今年度から学校の教室以外の部屋で学んだり、給食を食べたりする「別室登校」の支援を始めました。
教室に入れない子どもたちをサポートする部屋を設けて、指導員の配置を促すもので、今年度は9つの市や町に130人を置く計画です。