初めてチベットに行った日本人 河口慧海のつながりを後世へ ゆかりの泉龍寺で講演会 むつ市
初めてチベットに行った日本人、河口慧海とゆかりがあるむつ市の寺で慧海の足跡をたどる講演会が開かれました。
むつ市川内町の泉龍寺で講演したのは弘前市の登山家で作家の根深誠さんです。根深さんは124年前大阪生まれの僧侶河口慧海が仏教の原典を求めて日本人として初めてチベットに行ったルートを30年がかりで調査して特定し、著書を出版しました。
慧海は帰国したあと旧・川内町出身の実業家・菊池與太郎の支援を受けながら、むつ市川内町の湯野川温泉の薬師堂で持ち帰った経典の翻訳をしました。その際に揮ごうした書が泉龍寺に保管されています。
根深さんは現地で見たヒマラヤの暮らしや慧海の足跡を紹介しながら、地元に残されている貴重なつながりを次の世代に残すことが必要と呼びかけていました。
★参加者
「きょう話を聞いてとんでもない偉大な人だとよくわかりました」「これから若い人に伝えていきたいと思います」
★根深誠さん
「河口慧海を語る上で川内町は欠かせないつながりがあるんです 現実には慧海が書き残した書とかそういうものが散逸の危機にある整理して地域の財産として残して欲しい」
講演を聞いた人たちは仏教の普及に生涯を捧げ、チベットから膨大な経典を持ち込んだ慧海と地元の結びつきに思いをはせていました。