【特集】半世紀以上青森県スポーツ史の中心だった旧陸上競技場スタンド 解体作業進む
半世紀以上青森県スポーツ史の中心だった施設が姿を消します。青森市安田にある旧陸上競技場でスタンドの解体工事が進んでいます。
★菅原厚キャスター
「半世紀以上もの間県民に長年親しまれてきた陸上競技場、メインスタンドの解体工事が進められていまして残すところあとわずかとなっています」
先月から始まった解体工事。きのうもスタンド部分が次々と壊され、日に日にその姿が小さくなっています。1966年の完成から58年間。青森県のスポーツ史を見守ってきました。
当時皇太子ご夫妻だった現在の上皇ご夫妻が完成した年の全国高校総体にご隣席されました。1977年には史上初の完全国体として開催されたあすなろ国体。高度経済成長を象徴する一大イベントでした。
青森市内の全小学校が参加する「体育デー」。学校代表の選手たちを応援する人でスタンドはいっぱいでした。40市町村のランナーがタスキをつなぐ県民駅伝のゴールでもありました。全国大会出場をかけて数々の名勝負が生まれた高校サッカーの決勝戦も行われてきました。
2019年、宮田地区の新しい陸上競技場が完成したことで、旧陸上競技場は大きな役割を終えました。完成から半世紀以上が経過しスタンド部分は老朽化。大地震で倒壊する危険性が高いと判定されました。
★菅原厚キャスター
「私自身もこの競技場で行われた高校サッカー選手権 あのスタンドにあった放送席に座るのを目標にして何度か実況させていただきました いまでも放送席から見た選手たちのひたむきなプレーは忘れられません」
「こうしてメインスタンドが解体されていくのをみると非常に感慨深いです」
★公園を利用する住民は
「いままであるのが当たり前だと思っていました こどもたちが小学校中学校のときや高校のときも(陸上部で)来ていたみたいですよ」
「こうなったのかなと思っていつも進み具合を見ています 段々消えていっているのですごく寂しいです」
「さびしくなるな 結構競技大会をやるところでにぎやかだったんだよ 壊したらまた何か作ればいいんだけどどうなるのか」
旧陸上競技場は今週中にも建物が解体され10月ごろにはさら地になります。トラック部分は来月から一般開放が再開される予定ですが、その後の活用方法についてはまだ決まっていないということです。