統合新病院の候補地について 県は青い森セントラルパークと県営スケート場一帯の2つの案の比較を県議会に示しました。知事はスケート場やサンドームの移転先は「セントラルパークが候補地になり得る」としています。

県議会の全員協議会で宮下知事は青い森セントラルパークと県営スケート場一帯の2つの候補地に絞って比較・検討した資料を示しました。

★宮下知事
「私としては県議会や有識者会議の皆様の質問・意見も踏まえた上で整備場所の候補地を決定していきたい」

県の資料によりますとセントラルパークは7万4,000平方メートルなのに対しスケート場一帯は8万8,000平方メートルです。洪水の浸水想定ではセントラルパークの方が赤に近い色で示した浸水が深いエリアが多くなっています。交通量の分析結果ではセントラルパークに病院が整備されればパーク前の道路で1日4,000台ほど交通量が増え混雑が予想されています。一方スケート場一帯の場合外環状線で1日5,000台ほど交通量が増えますが大きな影響はないと予想しています。

こうしたことからセントラルパークは中心市街地が近く、新駅が設置できればアクセスが向上する可能性がある一方、渋滞が懸念されるなどとしています。
またスケート場一帯はアクセスが良く、災害時の道路確保にもすぐれる一方スケート場や浜田中央公園、サンドームの移転が必要としています。

概算経費の比較ではセントラルパークが渋滞対策などで八甲田大橋からの道路の掛け替えに115億円、新駅・自由通路の設置に100億円以上などあわせて323億円以上かかるとしています。
一方、スケート場一帯は渋滞対策は不要ですが施設移転にかかる経費としてスケート場に88億円、サンドームに42億円などあわせて163億円としています。県議会の反応は…。

★自民党　山田知 議員総会長
「早期に結論を得るように有識者会議あるいは県と市の話し合いのなかでしっかりと進めていただきたい」

★新政未来　田名部定男 代表
「既存の利用されている建物があるわけです　かなり難しい面もあるだろうと思っています」

有識者会議はどちらが適しているか、次の会議で判断する方針です。

★有識者会議　福田眞作 座長
「病院が担う機能　市民県民にとってどこが良いのかということだけでこの会議ではベストなことを議論して決めていきたい　知事と市長に提言していきたい」

一方、知事はスケート場やサンドームなどの移転先について次のように述べました。

★宮下知事
「それぞれが代替施設が必要であってもセントラルパークが十分な候補地になり得る」

宮下知事は来月中としてきた病院整備場所の決定時期は維持する考えです。

★宮下知事
「8月までという期限はありますが拙速に結論を急ぐということではなく両案に県も市も真摯に向き合って議論を進めるべき」

一方、青森市は「現段階では県の提案には同意していない」とし、あす市独自の検討会議を開くとしています。