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高水温の影響 ホタテの幼生平年の3割以下 漁師に密着

2024年5月1日 16:49
高水温の影響 ホタテの幼生平年の3割以下 漁師に密着

高水温の影響で水揚げが激減している陸奥湾ホタテはことし生まれた幼生の数もいまのところ平年の3割以下に落ち込んでいます。回復に取り組む漁師に密着しました。

★菅原 厚キャスター
「いつもより10日遅れで始まったことしの水揚げ徐々に本格化してきています」

まいとし4月になると始まる1年物のホタテ「半成貝」の水揚げ。平内町漁協茂浦支所では先月10日にようやく始まりましたがまだ漁に出ていない船もあります。去年夏の高水温が長引いた影響で秋に行う稚貝の入れ替え作業が1か月遅れ、貝が十分に育っていないためです。

それよりも深刻なのが水揚げの激減です。

★ホタテ漁師は
「ことしは大変 ホタテがさらに死んだ (去年に比べて)半分もないよ 全然ない少ない」

平内町漁協の先月の水揚げは稚貝不足の影響が既に出始めていた去年と比べても6分の1ほどに落ち込んでいます。

増やすためには生まれたばかりのホタテ「ラーバ」をどれだけ確保できるかが鍵を握ります。

★菅原 厚キャスター
「ラーバと呼ばれるホタテの赤ちゃんを採るためにはこちらのネットを海に沈める必要があるんですね その作業のためこれから海へと向かいます」

漁場へ向かうこと20分。ホタテ漁師の須藤昭俊さんはこの日いつもの年とは違う場所を選びました。

★ホタテ漁師 須藤 昭俊さん
「採苗があまりよくないのでことしはいろんな場所に下げてみようと思って いままでこの辺りには下げたことは一度もないんです」 

★菅原 厚キャスター
「いまネットが海の中に入れられていきます ここにホタテの赤ちゃんが付着する仕組みになっています」

半成貝の水揚げと並行して行われている採苗器の投入作業は来年以降の水揚げに直結する重要な作業です。

★ホタテ漁師 須藤 昭俊さん
「猛暑による高水温をいまから懸念しています もう祈るしかないですよね」

県内の水揚げのおよそ半数を占める平内町漁協では去年の猛暑による高水温で稚貝の6割が死にました。その後湾内の漁師同士で稚貝を融通し合うことなどで将来の親貝を確保するとともに、より多くの親貝が残った海域に採苗器を沈める作業を進めています。

★ホタテ漁師 須藤 昭俊さん
「(去年は)上磯地区から脇ノ沢までいろんな人にお世話になってそのつながりができたのでことしも多くつくった採苗器をいろんなところに預かってもらっています」

きょう報告されたラーバの発生状況は陸奥湾内では西湾・東湾ともいつもの年の3割に満たない数です。ことしは採苗器の数を2割ほど増やし対策を強化するということです。

★むつ湾漁業振興会 立石 政男 会長
「最終的にどのくらいラーバが付くかわかりませんがみんなで融通し合って稚貝を確保したい 陸奥湾全体としてみんながよくなるようなやり方をしていかなければ 自然がどうなるかはどうしようもないのでなるべく高水温に強い貝をつくって残したい」

春の実態調査は5月20日から23日まで行われことしの半成貝の詳しい状態が明らかになります。

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