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【詳報】統合新病院 敷地利用や診療科目、総病床数などを盛り込んだ基本計画案示す 青森県・青森市

2025年1月30日 11:16
【詳報】統合新病院 敷地利用や診療科目、総病床数などを盛り込んだ基本計画案示す 青森県・青森市
県営スケート場一帯に整備される新しい統合病院について地上9階建て、事業費は最大で966億円を見込んだ基本計画案が初めて示されました。
以下、示された計画案の内容です。

1.基本方針

(1)両病院が担う役割の継承
青森県と青森市の共同経営による統合新病院は、青森県立中央病院が担ってきた「県全域を対象とした高度、専門、政策医療の拠点病院」としての役割、青森市民病院が担ってきた「青森地域保健医療圏における中核病院」としての役割を継承します。

(2)災害発生時における診療の継続性の確保
統合新病院は、県の中央部に位置する青森市の中でも高速道路から比較的近く、全県からアクセスしやすい浜田中央公園・県営スケート場周辺の立地の良さを最大限に生かした病院を整備することで、青森県立中央病院が担う基幹災害拠点病院としての役割、及び青森市民病院が担う地域災害拠点病院としての役割を果たし、災害発生時における診療の継続性を確保します。

(3)統合による安全で質の高い医療の提供
統合を契機に、最新の医療機器等の整備による医療機能・サービスの更なる充実、医師や看護師等の医療従事者の集約化、人材確保・育成、地域の医療機関等への支援の強化等により、安全で質の高い医療を提供します。また、統合新病院開院までの期間においても、青森県立中央病院及び青森市民病院は、地域医療連携推進法人制度の活用等により、連携・機能集約分化を図りつつ、地域医療を支え、患者に寄り添った医療を提供し、県民・市民の皆様に統合効果を早期から感じていたただけるよう取り組みます。これらの取組により、青森地域保健医療圏をはじめ、県全体の医療水準の向上と均てん化に貢献します。

2.施設整備方針

(1)地域医療を守り、安全で良質な医療を提供するための施設整備
・高度急性期医療や専門医療に加え、圏域における中核病院として必要な医療を提供するための施設機能を整備するとともに、効率的かつ機能的な構造・部門配置を計画します。
・重症系病床(ICU等)の充実、ハイリスク妊娠・分娩、早産児、低出生体重児及び先天性疾患を有する児に対応できる病床、充実した手術室機能、遠隔診療ができるシステム、専用諸室等を整備します。

(2)災害に強い施設整備
・基幹災害拠点病院等として、大規模災害発生時においても医療活動が継続して行えるよう、ライフラインの確保をはじめ災害に強い施設、設備を整備します。
・ヘリポート、十分なトリアージスペース、DMAT(災害派遣医療チーム)活動拠点スペース、医療資材・食料等の備蓄スペース等を整備します。

(3)感染症への即応力が高い施設整備
・周辺の医療機関と連携しながら、新興・再興感染症拡大時に感染症対応と通常の医療を両立して継続できる施設を計画します。
・可能な限り一般患者と分離した動線を確保するとともに、流行状況に合わせて柔軟に受け入れできる病床・治療室等を整備します。

(4)安全・安心な療養環境等の整備
・ユニバーサルデザインの採用や機能的な施設配置、スムーズな動線の確保により、誰もが安全・安心に利用できる施設を計画します。
・医療安全、感染症対策、待ち時間の短縮、プライバシー・セキュリティ対策、個室の充実に配慮した、安全・安心な療養環境を整備します。

(5)働きやすく魅力ある職場環境の整備
・全ての病院職員がそれぞれの専門性を最大限に発揮できる働きやすい職場環境を整備し、医療従事者の安定的な確保と人が育つ環境を整備した施設を計画します。
・優秀な医療従事者を確保・育成するための教育・研修機能を整備します。

(6)医療需要の変化や医療技術の進展に柔軟に対応できる施設整備
・少子高齢化の進展などによる医療需要の変化や医療制度の見直し等、将来の医療環境の変化に対し、柔軟かつコストを抑えながら、効率的に病院運営できる施設を計画します。
・拡張性も考慮した施設計画、ライフサイクルコストに配慮した構造・形状・材料・設備を採用します。

(7) 地域との共生に配慮した施設整備
・道路交通などの課題に適切に対応するとともに、隣接する浜田中央公園との一体的な機能整備を図るなど地域の安全・安心を支えるエリア拠点として県民・市民に愛される施設を目指し、周辺環境や景観と調和した施設を計画します。

3.統合新病院の診療機能

(1)5疾病6事業への対応
がん医療
▼都道府県がん診療連携拠点病院として、がん医療の基幹的役割を担います。
▼手術支援ロボットの
活用などによる手術、外来化学療法の拡充などによる薬物療法、放射線治療などを組み合わせた集学的治療を行います。

脳卒中等の脳血管疾患医療
▼脳卒中などの脳血管疾患や脳腫瘍に対応する急性期病院として、脳血管内治療や外科的治療を行います。
▼高度な治療を24時間行う包括的脳卒中センターの施設認定取得を目指します。

心筋梗塞等の心血管疾患医療
▼急性心筋梗塞や重症心不全などの心血管疾患に対応する急性期病院としての役割を担います。

糖尿病医療
▼急性増悪時の治療や慢性合併症治療など糖尿病に対する専門的な医療を提供します。

精神疾患医療
▼メンタルヘルス外来を設置するほか、身体的治療及び精神的治療が必要な救急患者に対応します。

救急医療
▼入院を必要とする重篤な救急患者に24時間365日対応する体制を整備します。
▼一次救急・二次救急を担う医療機関等との連携・機能分担を進め、青森地域保健医療圏全体で救急医療提供体制の維持・確保に取り組みます。

災害医療
▼基幹災害拠点病院として、災害発生時の重篤救急患者の救命医療を行うとともに、これまでの地域災害拠点病院としての役割を継承し、災害医療の拠点としての役割を担います。
▼原子力災害拠点病院として、被ばく傷病者等に適切な診療等を行える施設等を別棟で整備します。

新興感染症発生・まん延時における医療
▼第一種及び第二種感染症指定医療機関として、感染症患者に対し適切な医療を提供します。
▼感染拡大時を想定し、転用スペース等を含めた感染症対応病床の増強、対応設備等の整備など、機能・体制を充実・強化します。へき地医療
▼へき地医療拠点病院として、住み慣れた地域で必要な診療を受けることができる体制を構築します。

周産期医療
▼総合周産期母子医療センターとして、本県における周産期医療の基幹的役割を担います。
▼他の医療機関で対応が困難なハイリスクの妊産婦や低出産体重児に対して高度な周産期医療を提供します。

小児医療
▼小児地域医療センターとして、他の医療機関で対応困難な患者の入院医療や救急医療に対応します。
▼小児中核病院である弘前大学医学部附属病院などと連携し、血液、神経、心臓などの疾患に対応します。

(2)その他の主な診療機能・在宅医療・先進的な医療 等

(3)診療科目
総合病院として次に掲げる39診療科目を基本とします。また、更なる診療内容の充実に努めます。

呼吸器内科・感染症科、消化器内科、循環器内科、脳神経内科、血液内科、糖尿病・内分泌内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、乳腺外科、肝胆膵外科、整形外科、形成・再建外科、メンタルヘルス科、リウマチ膠原病内科、小児科、成育科、新生児科、皮膚科、泌尿器科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科・頭頚部外科、リハビリテーション科、心大血管リハビリテーション科、放射線科、放射線治療科、歯科口腔外科、麻酔科、病理診断科、臨床検査科、救急科、総合診療科、神経血管内治療科、腫瘍心療内科

4.病床数・病棟構成

一般病床については、両病院の患者見込数、人口減少等を踏まえ、751床とします。また、感染症病床については、青森県保健医療計画等を考慮し6床とします。

一般病床…751床
救命救急部門 22床 EICU:救命救急集中治療室(10)EHCU:救命救急高度治療室(12)
集中治療部門 18床 GICU:総合集中治療室(8)GHCU:総合高度治療室(10)
総合周産期母子医療センター 33床 MFICU:母体・胎児集中治療室(9)NICU:新生児集中治療室(15)GCU:新生児治療回復室(9)
被ばく傷病者対応病床 1床
上記を除く一般病床677床

感染症病床…6床
第一種感染症病床 2床 第二種感染症病床 4床

総病床数 757床

最終更新日:2025年1月30日 11:35

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