「タコ」の価格高騰で“庶民の味”にも影響… 輸入&地物も値上がりのワケは
気象状況で異変が起きているのは…“タコ”です。ちょうど1週間後の7月1日は「半夏生」、この日は、稲などの豊作を願ってタコを食べる風習もあり、シーズンを迎えている今、そのタコが値上がりしています。庶民の味として親しまれるあのグルメにも影響していました。
ソースの香りが今にも漂ってきそうな…“たこ焼き”。このたこ焼きに欠かせないのが…
まったこ店主 森田雄二さん:
「これがうちで使っているタコです。これが一番柔らかくておいしいので使ってます」
愛媛県松山市道後喜多町のこちらのタコ焼き店では、15年前のオープン以来モーリタニア産の生ダコをスチーム加工したものを使っています。
森田さん:
「はじめた当初より(タコの価格が)倍になってますね。徐々に上がっていって最近ではすごく高いです」
今、輸入のタコが値上がりしているんです。
森田さん:
「タコ以外のが使えたらいいんですけど、タコ焼きなんでタコを使わないといけないですね」
こちらのお店では資材や材料費などの高騰で、開店当初から100円ほど値上げしたもののタコの値上がり分については価格を据え置いて販売しているといいます。
森田さん:
「本音を言うと…タコが2倍なんで倍にしたいですね。現状このままで頑張ります。やっぱり低価格で味わってもらいたいんで。皆さんに楽しんでもらえたらと思います」
松山市で鮮魚の販売など行う水産会社。
土屋水産 中原健太郎さん:
「これモーリタニア産です。高いですね。ここ2~3年毎年100円ずつ上がってる感じです。もう高級品ですよ」
中原さんによると、10年前はキロ単価1000円ほどだった輸入のタコですが、円安や原油価格の高騰などで現在、その価格は2.5倍に跳ね上がっていると言います。値上がりしているのは輸入のタコだけでなく…
中原さん:
「これ愛媛の地タコです。ここ2、3年は高値がずっと続いてますね。きょうの相場で(キロ単価)2000円ぐらい」
愛媛の地ダコも輸入ものと変わらない高値に。
原因は…
「海水温というか、エサがないんですよね。ワタリガニ・よりエビ・アサリ」
“タコのエサ不足”です。
中原さんによると夏場に旬を迎えるハモが、海水温が高くなっている影響で年中生息し、タコの子どもやエサを食べてしまうためタコの数が減ってきていることが県内産タコの高値の原因だといいます。
中原さん:
「高いです…高い。もう今高級魚に近い値段ですね。だから本当に食卓に毎日、タコ酢とかタコ天とかおつまみに出るようなものではなくなりましたね」