「人口減少最前線」高梁市の取り組みは?対策本部会議で討論
地元の大学生からは「ここで働き生きていく想像がつきづらい」との声も挙がっています。2050年に人口が半数に減る恐れのある岡山県高梁市は今日(28日)、対策本部会議を開き、「若い世代の流出防止」をターゲットに激論を交わしました。
高梁市の「人口減少対策戦略本部」には、先月(10月)就任した石田市長や、市の幹部職員およそ20人が出席しました。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、2050年の高梁市の人口は1万4000人。岡山県の自治体で唯一2020年の半数以下になる恐れがあるとされています。
高梁市は、学生数およそ1000人の吉備国際大学高梁キャンパスを構える学園都市。しかし市の実態調査によりますと、20代の転出者の実に6割が「就職・転職」をきっかけとしていることが分かりました。
今日の話し合いで若手職員などからは「出産適齢期の人を流出させない」という方向性や、「就職につながる企業の魅力発信」などの必要性が示されました。一方、新たな舵取りを託された石田市長は意外な言葉を口にしました。
(高梁市 石田芳生市長)「人口が減ること自体が悪いことではない。住んでいる人が幸せになれる市をつくる。」
人口減少の最前線のまちの取り組みは、地方が生き抜くヒントとなるのか、今後も注目を集めそうです。