【菊川親子3人殺害】鳥取で身柄確保の27歳孫を祖母殺害の疑いで逮捕し移送…犯行動機など追及へ(静岡)
7月28日、静岡・菊川市の住宅で親子3人が殺害された事件で、鳥取市内で身柄を確保され腹部のけがで入院していた27歳の孫について、警察は8月1日、祖母への殺人容疑で逮捕しました。
(佐野 巧 記者)
「午前10時20分過ぎです。容疑者を乗せたとみられる車が鳥取市内の病院を出ます」
7月28日、菊川市本所の住宅で、男性と妻、娘の親子3人が刃物で複数回刺されるなどして殺害された事件。警察は、司法解剖の結果、男性と娘は「失血死」、妻は「出血性ショック」だったと死因を発表しました。さらに8月1日、夫妻の孫にあたる川崎市の無職で27歳の容疑者の男を、祖母への殺人の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、容疑者の男は、7月28日 午後2時から午後2時半ごろまでの間に、祖母の腹部などを刃物で刺し殺害した疑いがもたれていて、警察の調べに対して「間違いありません」と容疑を認めているということです。
そして、容疑者の男の逃走していた時の足取りも詳しくわかってきました。捜査関係者によりますと、事件があった7月28日、徒歩で現場を訪れたとみられる容疑者の男。この日は静岡県内の宿泊施設に滞在し事件翌日、JR掛川駅から
新幹線などで鳥取駅へ。
事件翌日の早朝、菊川市内の宿泊施設からJR掛川駅まで容疑者の男を乗せたというタクシーの運転手は…。
(容疑者の男を乗せたタクシー運転手)
「色が黒くて結構日焼けしてて、がっしりしていて、ちょっと変わった人だなという印象」「黒いTシャツに黒いズボンにリュックサックを背負っていた。帽子もかぶっていたかな」「何にも話しなかったよ」
Q.急いでいた?
「急いでいないね」「(警察に)写真見せてもらったら記憶の通りこの人」
容疑者の男は、29日に鳥取駅で降りた後、タクシーなどを使い逃走したとみられ、警察は防犯カメラの映像などから居場所をつきとめ、7月30日夜、鳥取砂丘近くの宿泊施設で身柄を確保したのです。
確保した際、容疑者の男の腹部には、自ら刺したとみられる刺し傷があり、鳥取市内の病院に搬送され入院していたため、警察はけがの回復を待ち1日の逮捕となりました。当時の様子を宿泊施設周辺に住む住民は。
(宿泊施設の周辺住民)
「救急車が(宿泊施設に)入ったから何かあったのかなと。 従業員かお客さんの具合が悪くなったのかなと主人と話していた。まさか事件と関連性があるとは考えていなかった」
親子3人が殺害された凄惨な事件から4日。1日も、事件現場では現場検証が行われていました。捜査関係者によりますと計画的に、男性家族の殺害を企てていたとみられています。警察は容疑者の男の身柄を1日中に菊川警察署に送り、犯行動機などについて追及する方針です。