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【浜名湖殺人】高校生の遺体…全身に殴られたような“あざ”殺人事件との関連を慎重に捜査(静岡・湖西市)

2024年2月21日 18:09
【浜名湖殺人】高校生の遺体…全身に殴られたような“あざ”殺人事件との関連を慎重に捜査(静岡・湖西市)

静岡・湖西市の浜名湖で17歳の男子高校生が遺体で見つかり、少年ら5人が傷害などの疑いで逮捕された事件で、男子高校生の遺体には殴られた痕とみられるあざが全身にあったことが新たに分かりました。警察は殺人事件との関連を慎重に調べています。

2月21日、傷害と監禁の疑いで送検されたのは、浜松市中央区の無職の男(21)と18歳のフィリピン国籍の男、また、監禁の疑いで送検されたのは17歳のブラジル国籍の少年と浜松市に住む17歳の塗装工と17歳の会社員の少年です。

捜査本部設置から1週間。20日夕方、事件は大きく動きました。

(湖西警察署 川島 好勝 署長)
「浜名湖内で発覚した少年被害の殺人等事件捜査本部は今月5日、浜松市内において暴行を加えケガを負わせた傷害と、被害者を車両に監禁したとして、複数の被疑者を逮捕いたしました」

2月9日静岡・湖西市の浜名湖畔で、袋井市に住む高校2年生の少年(17)の遺体が見つかった事件。司法解剖の結果、死因は溺死で、亡くなってから1週間ほど経過。殴られた痕とみられるあざが全身に確認され、衣服はほぼ着ていない状態だったということです。

20日、遺体が発見された湖西市の浜名湖では。

(20日・川口 卓也 記者)
「こちら遺体発見現場です。規制線が外され、きょう初めて近くまで入ることができました。遺体はこの岸からほど近い場所で見つかったということです」

男子高校生が最後に目撃されたのは、浜松市中央区にある知人宅のアパート。

無職の男ら2人は、このアパート周辺で男子高校生に暴行を加えてけがをさせ、ほかの少年3人とともに車に監禁した疑いがもたれています。車は5人のうちの1人が使用していたもので、監禁された段階で男子高校生は生きていたとみられています。

警察に話を聞かれたという近隣住民は。

(近隣住民)
「4日の夜から5日の朝にかけて、この辺で行方不明者がいたみたいで怪しい人見ませんでしたかって(警察に聞かれた)」

5人のなかには男子高校生と面識がある容疑者もいるということですが、いったい何があったのか。

2月4日の午後7時ごろ、家族に「遊びに行く」と言って、袋井市の自宅を出ると…3時間後の午後10時ごろ、浜松市内の繁華街で同年代くらいの男女数人と飲食をしていたという男子高校生。その時の様子を目撃したという知人は。

(男子高校生の知人)
「2月4日の夜10時前ですね、自分は友人といて、たまたまそこ(繁華街)に(男子高校生が)いたので声をかけた。学校の友達がその時一緒にいた。 あとは自分は初対面の人」
Q:年代は?
「多分10代。男子高校生と同じくらい」
Q:特に変わった様子はなかった?
「そうですね、全然普通に仲良く話していた」

日が変わった5日未明には、前述の浜松市内にある知人宅のアパートにいたことが確認されていますが、その後、男子高校生は行方不明に…。そして4日後の2月9日、浜名湖で遺体で発見されました。

当時、知人宅には、逮捕された5人も滞在。さらに、ほかにも複数の人がいたとみられることが分かりました。このアパートでは、男子高校生が知人のバイクを転倒させたことによるトラブルが確認されていますが、逮捕された5人との関連は分かっていません。

また知人宅には、若い男女が頻繁に出入りしていて、騒音トラブルで警察が呼ばれたことも…。

(近隣住民)
「基本的に若い人、未成年だと思う。 複数名いて若い人もその友達なのか、複数名きていて、時には中年の男性も来ていたり、どういう人が住んでいるか見当がつかないくらい、いろいろな人が来ていた」

騒音トラブルは無職の男の自宅周辺でも…。

(近隣住民)
「『車がうるさい』と管理会社に話をしたことがあった。家の中でテレビの音が聞こえないくらいの音量、結構な大きさ」
Q:車は何時に来る?
「まちまちで。結構遅い時間の方が多い。寝落ちしかけていた1時とか2時とか」
「暴走族みたいな改造された車。寝たいなという時に、胃が揺れるようなすごい音」

住民の家には、19日に警察が来て、防犯カメラを確認していったといいます。

(近隣住民)
「『事件ですか?』と言ったら『暴行事件で、この辺ではないんですけど』みたいな。『若い子たちの事件?』と聞いたら『20代くらいかな』って言っていた」

警察は5人の認否を明らかにしていませんが、男子高校生が暴行を受けて監禁された後に死亡したとみて、慎重に調べを進めています。

【スタジオ解説】
あらためて男子高校生が遺体で発見されるまでの足取り、逮捕された5人の容疑について整理します。

男子高校生は、2月4日の午後7時ごろ家族に「遊びに行く」と言って自宅を出ました。その約3時間後、午後10時ごろ浜松市内の繁華街で同年代くらいの男女数人で飲食している所が目撃されています。そして翌5日の未明には、浜松市内の友人宅に複数人でいたことが確認されていて、その後、行方が分からなくなり、9日に湖西市の浜名湖畔で遺体となって発見されました。

そして、20日に警察は、5日に男子高校生を暴行や監禁をした疑いで、少年ら5人を逮捕しました。

傷害と監禁の疑いで、浜松市の無職の男(21)と18歳のフィリピン国籍の男です。さらに監禁の疑いで、17歳のブラジル国籍の少年と浜松市に住む17歳の塗装工の少年、17歳の会社員の少年、あわせて5人を逮捕しています。

無職の男ら2人は、男子高校生の姿が最後に確認された浜松市にある友人宅の周辺で、男子高校生に暴行してけがをさせ、ほかの少年3人とともに車に監禁した疑いがもたれています。

また男子高校生が監禁された車は、5人のうち1人が使用していたものだということです。この時点では男子高校生は生きていたと見られています。そして5人の中には、男子高校生と面識があった容疑者もいることが分かっています。

警察は男子高校生が死亡した経緯を慎重に捜査しています。