【夢実現】南極の海でダイビングに挑戦し無事帰国…伊東市のダイバーが持ち帰った映像に圧巻大自然が(静岡)
静岡・伊東市に住むダイバーが、長年の夢であった南極の海でのダイビングに挑戦し、先日、無事、日本に帰国しました。旅の様子を記録した映像には圧倒的な大自然の姿が映されていました。
伊東市を拠点に25年以上にわたりダイビングガイドを務める村井智臣さん。
夢は南極の海でダイビングすること。そのために、真冬の北海道知床沖で流氷の下をダイビングをするなど、これまで着々と準備を重ねてきました。
そして、2025年、ついに南極ツアーを敢行。帰国後に村井さんを訪ねると、貴重な大自然との出合いを話してくれました。
1月下旬に日本を出発。アルゼンチンの南端の町、ウシュアイアから船に乗り、南極大陸を目指します。20日間の日程で途中、島々を巡り、ダイビングスポットがあれば潜ります。最初に立ち寄った島はフォークランド諸島です。旅の序盤から思いがけない生き物と遭遇。かわいい行動に心を動かされます。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「海草なんですけど、水深20mぐらいのところから水面に向かって伸びてる、すごく長い海草が群生しているところがあって、ケルプと呼ばれている海草で、森みたいなケルプの中に、こういうアシカが沢山泳いで興味を持って僕たちの方へ近づいてくる」
アシカは5、6頭。村井さんたちダイバーの存在に警戒することなく、15分ほど一緒に泳いでいたそうです。
続いて、そこから東へ移動。サウスジョージア島に。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「みんな見えます、ここすごいよ、これ全部、キングペンギン」
世界最大のキングペンギンのコロニーが見られるこの島、この後、圧巻の光景が…。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「丘の上まで歩いて来たんですけど、え~信じられない光景が広がっています、今、僕の目の前が、今まで僕が人生で見てきた中でトップ3に入るぐらい、本当にすごい光景が目の前に広がっています。信じられない、えーこれ全部、キングペンギン?」
見渡す限りペンギン、ペンギン、またペンギン。現地では、ペンギンの鳴き声が響き渡り、当たり一面にペンギンの臭いが立ち込めていたそうです。その中で村井さんが見つけたのは…。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「あ~赤ちゃんいた」
こんなに大きくてもヒナなんだそうです。キングペンギンは生後3か月から茶色い毛で覆われ、その後、大人の羽根に生え変わります。
船はその後、西へ向きを変えいよいよ南極半島を目指します。途中、船の上からは現在、世界最大といわれる巨大な氷山を見ることができました。そしてエレファント島に立ち寄り、再びダイビング。ゾウアザラシなど珍しい生物との出会いがありました。
出発から14日目。
今回の旅のクライマックス。南極半島に到着。夢であった氷山の下を、いよいよ潜ります。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「でっかい氷山が浮いていて、氷山の下を潜っているところです。僕の中では、この氷山の下で潜るのが今回の夢だったので、氷山の下は水深10mぐらいまで氷が伸びているので、その形も恰好良かった。いろいろな形もしてるし、海の中の芸術作品を見ながら泳いでいました」
村井さんは、これまでトレーニングで潜ってきた知床の流氷の下とは全くスケールが違うといいます。光の差し込む具合で様々に表情を変える巨大な氷の塊。映像からも、自然のダイナミズムが伝わってきます
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「氷の壮大さ迫力に人間のちっぽけさを感じた小さいことで、悩んでいることとかは本当に大したことないと、今回、海に潜って感じましたね」
改めて今回の旅を振り返ってもらいました。
(ダイビングガイド 村井 智臣さん・50歳)
「人生観は変わりました、本当に人工物がほとんどなくて、いろいろな野生の生き物や自然を見てきて、こういう場所にいると、動物と人間てなんか人間の方が立場が上というイメージがみんなあると思うんですけど、実際、こういう所に行くと、人間と動物というのは常に対等な立場でいなくてはいけないと感じました」