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タケノコめぐる発言で沼津市議会が紛糾 問題発言の市議に「陳謝求める」決議も拒否され混乱(静岡県)

2023年10月16日 18:02
タケノコめぐる発言で沼津市議会が紛糾 問題発言の市議に「陳謝求める」決議も拒否され混乱(静岡県)

タケノコをめぐる発言で静岡・沼津市議会が紛糾しています。

問題となった発言をした市議に「陳謝を求める」ことが決まりましたが、市議はこれを拒否。混乱が続いています。

(江本 浩二 沼津市議)
「議会の決定に従わないことの重大さは重々承知しておりますが、沼津市議会が圧倒的な多数で決めたことであっても、陳謝文をそのまま読み上げることはできません」

16日、市議会で決まった「議場での陳謝」を拒否したのは、沼津市議会の江本浩二市議。これにより議会は、紛糾する事態に…。この問題は、9月27日の江本議員の発言がきっかけとなりました。

(江本 浩二 沼津市議)
「実は私の農地の中にも市の土地が存在しています、その土地は現在竹林として管理をして、そこから毎年タケノコを掘って利益を得ています、販売しています」

江本市議から出たのは「市の土地に生えたタケノコを採って売っている」と受け取れる発言。これは、同じ会派の山下富美子市議が「市の土地」を有料駐車場として貸し出していたとされる問題で、山下市議を擁護する形で発言したものでした。江本市議の発言が「議会の権威と品位を汚した」として、先週、市議会の懲罰特別委員会は「議場での陳謝」が相当と判断。16日の本議会では、懲罰特別委員会の委員長が審査結果を報告しました。

(懲罰特別委員長 片岡 章一 市議)
「自身の不適切な行為を容認し、多くの市民が同様に法令違反をしているかのような発言は、議員の立場を鑑みると影響は大きく、あまりにも品位を欠いている、自らに向き合い今後の再発を防ぐという意味でも、議場において自ら謝罪をすべき」

本会議でも懲罰動議は賛成多数で可決しましたが、江本市議は「受け入れられない。陳謝文を読むことはできない」と発言し、委員会が用意した陳謝文を読みあげることを拒否しました。

(江本 浩二 沼津市議)
「陳謝文をそのまま読み上げることは、言論の府である議会をおとしめることになる。私個人としての考え方、人格や尊厳を自らおとしめることにつながる。そのように考えて、とても重い議会の決定に『従えない』『従わない』と申し上げた」

市議会では、2度目の懲罰特別委員会が開かれ、再び江本市議への懲罰について議論されました。16日の市議会では、補正予算案や市の土地を駐車場として貸し出していた問題で、市が山下市議を提訴するための議案が採決される予定でしたが、審議はストップしています。

沼津市議会では現在も“タケノコ発言”をめぐる懲罰について協議が続いています。最新情報について中継です。

(坂井 太一 記者)
沼津市議会では先ほどから江本議員に対して2回目の懲罰特別委員会が開かれました。

1回目の懲罰特別委員会では「議会での陳謝」と決まりましたが、江本議員がこれに従わなかったため、委員会は1段階重い処分である「議会の出席停止」とする方向で協議を進めています。

江本市議は1回目の懲罰動議について「陳謝文」読むことを拒否しましたが、理由について「懲罰をもって制限されるような発言内容ではない、市の土地の管理が不十分であることが無視されている」と説明しました。

16日は補正予算案などの質疑・採決が行われる予定でしたが、この問題により、事実上、議会が5時間以上ストップする形となってしまいました。

市議会では今後、江本議員への懲罰動議について採決などをした後この“タケノコ問題”の発端となった山下市議の駐車場問題について市が山下市議を訴えるため議案の採決が行われ予定です。

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