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運用開始後初の「巨大地震注意」 いま私たちがすべきことは? 専門家に聞く(静岡)

2024年8月11日 20:33
運用開始後初の「巨大地震注意」 いま私たちがすべきことは? 専門家に聞く(静岡)

8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁は、運用開始以来初めて南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。今回の地震と発表された情報の意味を専門家に聞きました。

今回、気象庁はなぜ「南海トラフ臨時情報」を発表したのでしょうか?地震のメカニズムに詳しい常葉大学阿部郁男教授に解説してもらいました。

(常葉大学 阿部郁男 教授)

「想定されている南海トラフ巨大地震は逆断層地震、私たちが住んでいる陸の下にはフィリピン海プレートというのがこのような形で下の方に潜り込んできます。この潜り込みによって陸のプレートが引っ張られて引っ張れてずっと歪みが溜まっているんですけども、その歪みが限界に達するとそれが陸のプレートに跳ね上がる。これが逆断層地震になります。今回の宮崎沖の地震も逆断層地震、それが想定されている震源域の中で発生したことで、これはひょっとしたらこの後に巨大な地震につながっていくかもしれないので、皆さんに地震に対する注意を呼びかけようと臨時情報 巨大地震注意が発表された」

阿部教授は今回地震が起きた日向灘では、過去も周期的にマグニチュード7クラスの地震が起きていると指摘します。

(阿部教授)
「ではその地震が想定されているような南海トラフの巨大な地震につながったかとかというと、必ずしもそうではないところが一方、東日本大震災の2日前にやっぱり宮城県沖で地震が起きて、それが、東日本大震災の巨大な地震の引き金になったという考えもある、巨大な地震に結び付く可能性が、ひょっとしたら通常よりは少しあるかも知れないということで、可能性が高まったという表現になっている」

「巨大地震注意」という気象庁の情報に対して、私たちはどう対処すればいいのでしょうか?

(阿部教授)
「今回の地震がその後の巨大地震に繋がるか繋がらないかは今の段階で判断したり、予知したりは難しいですので、地震いつ起きても大丈夫なように常日頃している家具の固定や耐震対策、備蓄など日頃の備えを確認していただいて、もし足りないところがあったら、足りないところを準備するということが今必要なこと」

防災対策と併せ、今後、気象庁から出される情報に注意が必要です。