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「息子の心を数えきれないほど殺された」3年前の“性的いじめ” 重大事態に認定 対応に不信感

2024年10月8日 16:11
「息子の心を数えきれないほど殺された」3年前の“性的いじめ” 重大事態に認定 対応に不信感

札幌市で3年前、当時小学3年生の男子児童が中学生の男子生徒から性的ないじめを受けていたとして、札幌市教育委員会はいじめの重大事態に認定し、調査報告書を公表しました。

(札幌市教育委員会 喜多山篤児童生徒担当部長)「被害児童およびご家族に不安な思いやご心配をおかけしてしまいました。そのことについては深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」

報告書では2021年、当時小学3年生の男子児童が、同じスポーツ少年団に所属していた当時中学1年生の男子生徒から、被害者の自宅近くの公園で3回にわたる性被害のほか、繰り返しいじめを受けていたと認定しました。

児童の保護者は当時、小学校などに情報を提供し調査を求めましたが、対応に不信感を抱き、教育委員会に調査を申し立てたということです。

(被害児童の母親)「今日に至るまで特に加害者側の中学校、あとは札幌市教育委員会の児童生徒担当課の皆さん、身勝手な対応によって何度も何度も私たち本当に息子の心を数えきれないほど殺されたなというふうに思っています」

市教委の調査検討委員会の報告書では、小学校の対応について「対応や支援について教頭のみの判断で行われており情報の管理がずさん」「被害児童及び被害児童の家族の“心理的安定”につながるような支援を迅速に行えなかった」、また教育委員会は「直ちに調査を開始すべきであった」と、学校側や教育委員会の連携や対応が不十分だったと指摘しました。

(重大事態調査検討委員会 加藤弘通委員長)「本事案のように性被害が関係する事案においては、一般の教員の経験値を超える事態も想定されるため、教員以外の専門家も組織に加える必要があります」

調査報告書の公表を受け被害児童の母親は…

(被害児童の母親)「私は被害者の母親なので今回のことを決して許すことはできないという気持ちを持っていますが、それと同時に再犯をやはりしてほしくない」

市教委は委員会からの指摘された再発防止に向けての取り組みなどを進めていきたいとしています。

最終更新日:2024年10月8日 16:11