やっかい者・去年大量発生オオズワイガニのいま…日高の海を訪れてみると一転人気者に!?
北海道日高で2023年から大量発生していた「オオズワイガニ」は、いまどうなっているのでしょうか。
これまで漁業被害をもたらすやっかい者とされてきましたが、逆に人気者にしようと消費拡大の取り組みが広がっています。
いきのいい新鮮でとれたてのカニ。
新ひだか町静内の港で毛ガニ漁船に漁の結果を見せてもらうとー
かごを埋め尽くしていたのは毛ガニではなく、オオズワイガニでした。
(漁業者)「毛ガニ漁は全然さっぱりだね。ここはズワイガニがとれたこといままでないからね」
日高地方の沿岸で2023年から続くオオズワイガニの大量発生。
いまのところ原因は分かっていませんが、えりも町では1日あたり10トン近くも水揚げされています。
しかしー
(漁業者)「カレイ目的の刺し網に余計なオオズワイガニが山ほどかかる。口の周りの網をかじってボロボロにするんだわ」
刺し網漁の網に絡まり、網が食いちぎられる被害も。
地元の漁業者はやっかい者のオオズワイガニに頭を悩ませてきました。
やっかい者を人気者にしようと、地元では新たな取り組みがー
えりも町の漁協で開かれたのは、一日限定のオオズワイガニの無料配布です。
おいしさを知ってもらい消費拡大につなげたいと、全町民を対象に1人1匹ずつ配られました。
(町民)「うれしいです、いきがいいもんね」
(町民)「脚とか細いんですけど、身が結構入っているので美味しい」
新ひだか町の子ども食堂でもー
スタッフが調理していたのは、地元の漁師から寄付されたオオズワイガニ。
じっくりと煮込んでカニのダシをとり、野菜と一緒にみそで味付けるとカニ汁の完成です!
集まった100人以上の町民に無料で振舞われました。
この日のメニューはカニ汁とあんかけ焼きそばで、子どもたちは夢中でほおばっていました。
(子ども)「カニ久々に食べたからおいしかった」
(子ども)「こんなおいしいカニが海にいるなんてすごいと思いました」
大量発生が続くオオズワイガニ。
やっかい者を人気者に変えるべく、消費拡大の取り組みが今後も続きそうです。