【詳報】すすきのホテル殺人 瑠奈被告が撮影した動画から殺害状況明らかに 父親の2回目裁判
札幌・すすきののホテルで2023年7月、頭部のない男性(当時62)の遺体が見つかった事件で、逮捕・起訴された親子3人のうち、父親の2回目の裁判が1月15日に札幌地裁で開かれています。
殺人ほう助や死体損壊ほう助などの罪に問われているのは、田村修被告(61)です。
起訴状によりますと、修被告は2023年、のこぎりやキャリーケースなどを購入し、娘の瑠奈被告に提供。
さらに、瑠奈被告を事件当日に車で送迎したほか、瑠奈被告が殺害し、自宅に持ち帰った男性の頭部を損壊する様子をビデオで撮影するなどした罪に問われています。
黒いスーツにネクタイを着用した修被告は、落ち着いた表情で一礼し入廷。
2回目の裁判は午前11時に開廷し、14日に続いて検察の証拠調べが行われています。
検察は、瑠奈被告が現場のホテルで撮影していた動画の内容を読み上げ、殺害時の状況を明らかにしました。
<男性の殺害状況>
札幌・すすきののホテル客室の浴室内で2023年7月1日午後11時すぎ、上半身裸の男性が後ろにした両手を結束バンドなどで縛られ、アイマスクで目隠しをされた状態。
瑠奈被告は浴室壁面のテレビの上にカメラを置き、ハンディカメラを持って動画を撮影していたということです。
・午後11時14分ごろ 瑠奈被告と男性の会話
(瑠奈被告)「一番人生で反省していることは私の約束を破ったことでしょ」
(男性)「あんなに怒られたことない」
(瑠奈被告)「人生で?」
(男性)「うん」
この直後、瑠奈被告は右手で逆手持ちにしたナイフで男性の首を2秒間で9回突き刺したということです。
・1日午後11時33分ごろ 瑠奈被告が男性の首をのこぎりで切ろうとしている
・1日午後11時40分ごろ 瑠奈被告が切断された頭部を浴室の床に置く
・2日午前0時5分ごろ 瑠奈被告が「強力カビハイター」を浴室の壁や浴槽に何度も吹きかける
・2日午前0時34分ごろ 瑠奈被告がカメラを取り、撮影が終了
検察はこの後、修被告の自宅などから押収したナイフやのこぎりなどの凶器の形状についての証拠を読み上げ、裁判は正午前に一度休廷しました。
一方、修被告は14日の初公判で「(瑠奈被告の殺害計画が)分かったのは事件が起きた後。娘を車に乗せたとき、キャリーケースに首が入っているとは知らなかった」などと起訴内容を否認し、無罪を主張しています。
修被告の2回目の裁判は午後も検察の証拠調べが行われ、15日夕方まで続く見通しです。