ファイターズ今川優馬 MLB本塁打王アーロン・ジャッジの師匠の教えでレギュラー奪取へ
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ファイターズのレギュラー大激戦区となっているのが実力者揃いの外野手争い。
万波中正選手、松本剛選手、水谷瞬選手、淺間大基選手ら錚々たるメンバーが並びます。その中で今年レギュラー奪取を狙うのが、札幌市出身で「執念」を座右の銘としている今川優馬選手(28)です。
今川選手は新庄剛志監督就任1年目の“BIGBOSSイヤー”には開幕スタメンを勝ち取り、シーズン2桁本塁打も記録した長打力が魅力の選手です。さらに、チーム一の怪力の持ち主で、ベンチプレスはMAX165キロを誇ります。
そんな今川選手ですが昨シーズンはライバルたちに出場機会を奪われ、わずか6試合の出場に留まりました。そこで再起をかけ、今シーズンオフに訪れたのは、野球の本場アメリカです。ここで去年のメジャーリーグ本塁打王、アーロン・ジャッジ選手の専属打撃コーチであるリチャード・シェンク氏から指導を受けました。
今川「大学4年生の時にアメリカに行った経験があり、その時の知人に『リチャードさんの指導を受けてみないか』と言われて、『受けたいです』と即答しました」
海を渡り、ティーチャーマンことリチャード氏の元で行った特訓があります。それはバッティングマシンから約3メートルの距離で、体感約160キロの球を打つ練習です。
今川「至近距離でマシンを打つわけですが、最初は全く当たらなくて。こんなの打てるわけないと思いました。それでもスキルを身につけることで打てるようになりました。自分の求めていた理想に近づけたのはリチャードさんの指導のおかげです」
アメリカで培った技術は早速キャンプで花開きます。新庄監督が見つめる中行われた2月4日の紅白戦。今川選手がはキャンプ第1号のソロホームランを放ちます。このバッティングを新庄剛志監督が絶賛します。
新庄監督「良かったね。特に今川君。ホームランも良かったけど、その前の1打席目に僕が見に来ているのを知っていて(アピールするために)打ちたいところを3ボールからフォアボールを選んだ。それが後のホームランにつながった。『もしかしたら、もしかする』そのくらいのアピールだった」
「もしかしたら、もしかする」それが今川選手の現在地。それでも執念の男に期待するファンは多く、練習後は今川選手の周りに毎日、人だかりが出来ていました。
今川選手は8歳の頃からファイターズのファンクラブ会員。そして一番の憧れは新庄選手。ファンを全力で楽しませる姿勢を学びました。
今川「新庄さんは憧れの人です。監督として有終の美を飾らせたいし必ず胴上げしたい。去年のクライマックスシリーズ(ファーストステージ第3戦)で、万波が打った同点ホームランは土壇場でチームを救った一本でした。ホームランは最高のチームバッティングだと思っています。僕もクライマックスシリーズや日本シリーズに出場してエスコンフィールドHOKKAIDOを盛り上げたい」
歓喜の輪の中心に、次こそ自分が。
その舞台に立つために、レギュラーの座を絶対に勝ち取ってみせる。
「執念」の男は、強い決意をもって今シーズンに臨みます。