中津日田道路のトンネル工事現場から大量の地下水…井戸の水位低下で「農業にも飲み水にも困る」 大分
大分県が整備を進めている高規格道路「中津日田道路」についてトンネルの工事現場から大量の地下水が流出し、付近の集落の井戸の水位が低下していることが分かりました。
「中津日田道路」は現在、延伸工事が続いていて、県によりますと去年4月、トンネルの掘削作業中に毎分約8トンの地下水が流れ出るようになったいうことです。
翌月、工事現場近くの伏木町の住民から県に「井戸の水が減っている」などと連絡が入りました。県が調べたところ町内に42ある全ての井戸のうち現在も35か所で水位の低下や水の濁りが続いているということです。
町内には73世帯159人が暮らしていますが、上水道などが整備されておらず井戸の水を使って暮らしています。
県は、給水車による水の配給や井戸水をくみ上げるポンプの位置を下げるといった対応を行っているということです。
◆伏木町の住民
「毎日毎日徐々に(井戸の水が)減ってきている。ここにずっといる以上は農業にしても飲み水にしても困る」
県は、工事と水位の低下の因果関係を認めていて「地元の不安を取り除けるように しっかりと対応していく」としています。