60代女性3000万円詐欺被害 警察聞き取りするも「犯人のレクチャー」で窓口から高額出金 大分
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大分県別府市の60代の女性が現金3000万円をだまし取られるオレオレ詐欺の被害に遭っていたことがわかりました。
不審に思った金融機関の通報で警察官が駆け付けていましたが、女性は犯人から事前にレクチャーされた対応を取ることで、窓口から高額の現金を引き出せたということです。
警察によりますと7日、女性の携帯電話に大手通信事業者や警察官を名乗る人物から連絡があり、「あなた名義の携帯電話から多くの人に迷惑メールが送られ被害届が出ている」「身柄を拘束します」などと言われました。
そして今度は検察官を名乗る男から電話があり、「あなたの口座にあるお金は逃走資金と思われるので全額出金してください」などと指示されたということです。
18日、女性は別府市内の金融機関の窓口で現金を引き出そうとしましたが、高額だったことから職員が特殊詐欺を疑い、警察に通報。別府署の警察官2人がやってきて、女性に理由を確認しました。
すると、女性は貸金庫から金品が盗まれた事件を挙げ、現金を銀行に預けることが心配だとして、「家で保管する」と答えたということです。
また、警察官は知らない人から電話がかかってきていないか尋ねたものの、女性は「かかってきていない」と回答。
さらに女性は「話し合った」とする「弟」に電話しました。警察官に代わると、その「弟」は「姉に任せている」と伝えたということです。
結局、女性の意思が変わらなかったことから、警察官は対応を打ち切りました。
その後、女性は窓口から2200万円を超える現金を引き出し、自宅マンションの駐車場で男に渡すなどして、20日までにあわせて3000万円をだまし取られました。
21日、女性が知人に相談して被害が発覚したということです。
警察によりますと、高額出金を不審に思われた際の一連の対応について、女性は犯人から事前にレクチャーされており、電話に出た「弟」も架空の人物だったということです。
別府警察署は可能な限りの対応はしたとして、巧妙な手口に注意するよう呼びかけています。