駆け込み需要増 4月からビールや食用油など4170品目値上げへ 居酒屋も「かなりきつい」大分
2024年度も残りわずかとなりましたが、新年度に入っても値上げラッシュは止まりません。
帝国データバンクによりますと、2月末時点で4月に値上げが予定されている食品は、4170品目となっています。
揚げ物などに欠かせない家庭用の食用油を日清オイリオグループは7%から11%値上げする予定です。
さらに森永乳業はヨーグルトなど42品目を2.5%から9.1%それぞれ値上げすることを発表しています。
そしてビールなども値上げとなります。スーパーが値上げ前の駆け込み需要を狙う一方で、価格転嫁に悩む居酒屋を取材しました。
◆TOS梅田雄一郎記者
「こちらのスーパーなんですが、入り口のすぐのところにダンボールに入った缶ビールがたくさん積まれています。そのすぐ上には4月から値上げを知らせる張り紙がされています」
ビールメーカー大手4社は「原材料や物流費の高騰を企業努力だけでは吸収できない」などとして、ビールなどのアルコール類800品目以上を3%から12%程度値上げします。
こうした中、大分市のこちらのスーパーでは値上げ前の駆け込み需要が好調だということです。
◆春日浦フードスタジアム田中慎二店長
「例年この時期ですと、お花見とかの需要でアルコール関係、特にビールは売れるんですけれども。先週1週間で見ますとビールで前年に比べて4割増しになっています」
ただ、消費者にとっては。
◆客は
「困る。どうしようねえ、本当」
「倹約しながら飲んでいきたいと思います」
◆春日浦フードスタジアム田中慎二店長
「(4月以降は)そこそこ単価の高いビールの売れ方は若干、下降気味になるんじゃないかなと感じています」
一方、居酒屋では主力商品の値上げに頭を抱えています。
サラリーマンなどでにぎわうこちらの店でも、生ビール樽などの仕入れ値が上がるということです。
◆味のより道うしじま牛島繫美さん
「1樽で760円も上がるのでかなりきついですね」
店では、毎日、生ビールの樽を最低1本は使うため、生ビールだけでも月におよそ2万円、仕入れ費用が増加する見込みです。
生ビールの価格は中ジョッキで550円。
店では4月に入っても当面値上げしない方針ですが、そのほかの商品の仕入れ値も増加しているためいつまでビールの価格を維持できるかわからないといいます。
◆味のより道うしじま牛島繫美さん
「値上げしたくない気持ちもあるんですけど、やっぱり利益も上げないと商売成り立たないですし、周りの飲食店さんの動きを参考にしつつ、またもうちょっと考えてみようかなと思います」
新年度に入っても続く値上げの波。その波に飲み込まれないようにどうやって家計を守るのか。頭を悩ます日々は続きそうです。